俺はその夜、疲れきっていたからfjにお願いしてそのまま寝させてもらった。
ベットに入ると、数秒も経たずに俺は夢の中に落ちてしまった。
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これは「昔夢」というやつだろうか。
初めて、あの子たちと会った日…
_____11年前。
「…」
「なんか、全然楽しくないね」
「お前らが勝手に外出るから、お母さんは探してくれているんだぞ」
「うるさいよ」
「は?」
「ここに居るみんなは、血が繋がっているわけでもないのに」
「家族みたいな言い方しないでくれない?」
??は??の胸ぐらを掴む。
「俺らを拾ってくれたお母さんが言ってたろ」
「ここにいる子は、みんな家族として扱うようにって」
「それとも何か?」
「捨て子のお前が、俺らを家族として扱えないと?」
??の眉間にシワがよる。
「..生意気が」
「ん?」
草むらの草が、カサカサと揺れる。
ky「…あ」
その子は、痩せこけていて茶髪の男の子だった。
痩せた両手に鍋を持っている。
kyを見る6人の目が変わる。
「…誰?」
ky「ご、ごめん」
「俺らの秘密基地だから、出ていって」
ky「…でも」
ky「他に食べるところがないの」
ky「お母さんには『このあと男がくるから出てけ』って言われて、家では食えないし」
ky「すぐ、食べ終わるからさ」
数秒間、その場が静まる。
kyは、ガリガリな手で鍋の蓋を開ける。
鍋の底には、具材が少なめのシチューが溜まっていた。
kyは、スプーンを使ってシチューを食べ始める。
動いていた手がピタリと止まる。
kyが横を見ると、みんなは鍋を見つめている。
ky「…あの」
ky「よかったら、食べる?」
「は、はぁ?いらねえよ」
ky「お腹空いてるの?」
「…」
「朝ごはんもろくに食ってないんだし、お腹すいてるんじゃないの?笑」
「うるせぇ、ちょっと気になっただけ」
次の日…
ky「…あ、いた」
「なんの用だよ」
ky「その…鍋を貰いにきたんだけど」
木にもたれかかっている鍋には、中身が空っぽになっていた。
昨日、俺はシチューを一口も食べずに、その場に置いておいた。
食べさせようとすると、みんな嫌がるから…
ky「その、どうだった?」
「あんま美味しくなかった」
ky「…やっぱり?」
ky「あんま料理したことないからさ」
「まぁでも、腹は膨れた」
「ありがとう」
ky「それならよかった」
「…お前、ずっと外に居んの?」
ky「まぁ…お母さんと色々あって」
ky「明日は多分家にいる」
「ふ〜ん」
俺は冷えきった鍋を両手で持ち上げる。
そのとき、??は俺の腕を掴む。
ky「ん?」
「これ食え」
??は、右手にパンを持っている。
ky「あんぱん?」
ky「いいの?」
「そんなに腹減ってないから」
ky「そっか…ありがとう」
??から貰ったパンを頬張る。
軽く挨拶を済ませ、俺は家に向かって歩いた。
コメント
2件
絶対TOP4と最俺やん!! ??君達ツンデレだな〜
なんかこの子達がTOP4とか最俺なのかなって思っちゃうんだけどどうなんだろ