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ガラガラと音を立てて教室に人が入ってくるのを感じる
それを横目で見過ごしながら机に顔を伏せる
なにも喋ってない。なにも目線を合わせてない。なにも合図していない。
それなのに何故、俺の周りに集まってくる??
本当迷惑。
桃「………」
キャーキャーピーピーうるさい。
俺のなにをそんなに集る要素があるんだろう。
桃「………ぁ、ま……ろ……」
気づいたら小声でそう発してた
厄介なことに周りにいた女子共に聞こえてたらしく「まろって誰??」「……へぇ、女がいたんだ。」
なんて幻滅したような発言をする。
……やだなぁ、俺。嫌われたくないなぁ……
関わるのは苦手だけどさ、嫌われて1人になるの嫌だな……
桃「……ただの友だちだよ、女の子じゃないし…」
フイッと目は逸らすも、周りにいた女子達はよかったぁ…みたいなホッとしたような顔を見せてくる
……嫌われなくてよかった、俺を1人にしないで。
面倒くさいけどさ、こうやって周りに人が居てくれるの安心する…。
でもさ、俺は1つだけ見逃せない点がある。
…まろが辛そうな顔している。
桃「………まろにも嫌われちゃう…??」
そんな不安な気持ちが一気に頭の中を支配して胸が締め付けられる。
それが1番嫌。りうらとかに嫌われるのもそうだけどまろが1番嫌だな。
桃「行か……ないで………。」
俺を1人にしないで。
俺が愛想悪いからだよね。ごめんなさい。
そう、心の中で謝り続けるだけしかできなかった。
最近、まろとないくんの様子がおかしい。
なんか…前みたいな笑顔をりうらに見せてくれないような…?
ないくんは通常通りっちゃ通常通りだけどまろとかもずっと暗い顔してるまんま
赤「なんか悩んでることでもあんの?」
すぐ近くの自販機で買った缶コーヒーを肩に軽く置き、そう訊くとまろは喋らなくただただ俯くまま
……こっちは心配してやってるのに無視ってか……笑
まろってそういうところあるよな、愛想良さそうに見えて無愛想なところがあるところとかさ〜。
赤「……なに、ないくんと喧嘩した?…あ、親と喧嘩した??」
赤「……まさか、アニキと喧嘩したわけじゃないでしょうね??」
まろの口角が緩むのがわかる
なにかりうら可笑しいこと言ったかな??
青「お前の脳内は喧嘩することが1番深い悩みなんやな。」
そうバカにされ気味で呟かれる
「悪かったね。」と言うと「りうららしいわ。」って返される。
…俺らしいってなんだろう。
青「大丈夫や、ただただ勉強がだるいだけやから安心せぇよ。」
赤「まろが勉強で悩むなんてめずらしー」
青「俺やって人間なんやけど」
ムスッとした顔でこちらをジッと見つめてくる
なんだかそれが腹立って思わず額にピンッと指を弾く
青「……いっっっっった。」
赤「ムカつく。」
意味わからない。とでも訴えてくるような顔でこちらをアホ面でまたもう一度眺めてくるからしゃがんでいた体を立ち上がらせて、まろに背を向けて片手で手を降る
赤「なーにがあったかわからないけどさ。」
赤「解決しなよ、見てるこっちが腹立つ。」
それだけ言い残して俺はその場を立ち去った。
『解決しなよ、見てるこっちが腹立つ。』
脳内でグワングワンとフェードアウトしながら再生される
……「解決しなよ、」か……。
青「勝手なこっちの不機嫌で『解決』って……」
本当、俺は身勝手。
勝手に思い込んで不機嫌になって勝手に相手に当たる。
だから1%の良さしか見てくれないんだろうけどさ
青「『ただの友達』………」
ないこは気づいていないかもしれないけどさ。俺はないこのことが好きなんだよ。
友達なんていう枠じゃ抑えられないくらい。
だから傷ついたよな。しかも『ただの』なんて言葉まで添えつけられちゃって…
青「……でもまぁ、迷惑かけとるんやったら俺が動き出さな、アカンよな。」
どうしろっていう話ではあるが……
まぁ、通常通り話しかけりゃあいいんだろ。
青「……天才まろさんならよゆーっしょ。」
そう独り言を呟いてりうらから貰った缶コーヒーをカシュッという音ともに開け
1口、口に運んだ。
続く…