――ズシャアアアアッ!!
日哉の刀が地面を裂きながら滑る。彼は膝をつき、荒い息をついていた。
日哉:「クソッ……! 速さだけじゃねぇ……! こいつ、ヤベェ!!」
目の前に立つ美々華は、優雅に佇んでいた。だが、その足元には無数の切り傷。攻撃は確かに届いている。けれど――
美々華:「やっぱり、遅いですね?」
そう言って、美々華はまったくの無傷。自分の傷など、まるで気にも留めていない。
結那:「……あの子、マジで何者なの……!?」
霧島はポテチを握りしめたまま、青ざめた顔で呟く。
霧島:「おい吉田、マジで日哉勝てんのか!? あの子……ヤンデレのレベル超えてんだろ!!」
吉田:「……わかってねぇな。」
吉田はふっと笑った。
吉田:「日哉は”悪魔の剣士”だ。こんなもんで終わるタマじゃねぇよ。」
――カッ!!
次の瞬間、日哉の体から異様な気配が噴き出した。
日哉:「……そろそろ本気出すぜ?」
その目は、完全に獣。剣を構える姿は、まさに修羅。
美々華:「……あら? やっと楽しめそうですね。」
美々華は微笑んだまま、一歩前に出る。
――ドンッ!!!
空気が震えた。
そして、地面が弾けるように二人が同時に消えた。
結那:「速っ……!?」
――ギィィィィィィンッ!!!!
刀と何かがぶつかる音が、爆音のように響き渡る。
目には見えない。だが、確かに攻防は繰り広げられている。
霧島:「俺の目じゃ追えねぇ……! 誰か実況してくれ!!」
吉田:「……実況してる暇もねぇぞ。」
吉田の目は真剣だった。二人の戦いの行方を、誰よりも真剣に見つめている。
――ザシュッ!!
日哉の刀が、美々華の肩を切り裂いた。だが――
美々華:「あは、やりますね。」
まったく動じない。逆に楽しそうですらある。
日哉:「……この女、マジで化け物かよ……!」
――だが、日哉も負けるわけにはいかない。
次の瞬間、日哉は刀を逆手に持ち替えた。
日哉:「悪魔の剣士――本領発揮だ!!」
――シュバァァァァァッッ!!!
斬撃の嵐。だが美々華は――
美々華:「遅いですよ?」
――笑っている。
そして――
――スッ……。
美々華の手が、日哉の喉元に触れた。
美々華:「チェックメイト、ですね?」
――ドゴォォォォォォンッ!!!!
日哉の体が吹き飛ぶ。地面を何度も跳ね、瓦礫の山に突っ込んだ。
――静寂。
結那:「日哉ァァァァ!!」
美々華:「さて……次は、誰が平和を乱すのかしら?」
彼女はゆっくりと、結那たちに向き直った。
そして、笑った。
美々華:「うちは、誰も殺したくないんですけどね。」
――だが、その目はまったく逆のことを語っていた。
コメント
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美々華…本当のこと言え,(?) 美々華さん…とりあえず指名手配しときます…((?)