それから何やかんやあって
今は助けてくれた人のベッドにいる
体はずっと熱くて
熱が出てたみたいだけど
即効性重視の媚薬だったから
治るのも早かった
「君、名前は?」
その人はプリンをもぐもぐ食べながら俺に聞いてきた
「大森元貴…」
「もときくんね!って…」
途端にその人は表情を暗くした
「え、同い年…?」
「え?」
「お名前は…?」
「ふ、藤澤涼架だけど…」
聞いたことある名前…
あんまり学校行かないからわかんないや
「席隣だよね!」
「え、待って、あの藤澤くん…?」
「それ以外どの藤澤がいんの?笑」
え、だって、藤澤くんは…
俺の中じゃ
めっちゃガラ悪くて
怖くて
授業もサボるやばいやつ
っていう認識なのに…
「なんで俺なんかを助けてくれたの、?」
「僕の信念だよ」
「強いものは弱いものを守り助ける。
そして弱いものは強くなり、また自分より弱いものを助ける」
これが自然の摂理だ!!ってね
とニコニコ笑いながら話す君
「でも…学校だったら…」
「あー…ヤンキーってさ、怖いイメージでしょ?」
「ま、まあ」
「怖いオーラ出しとかないと、弱い奴守れねーじゃん?」
「僕たちの学校が、他校から舐められないようにあのキャラやってるんだよね」
それを聞いて初めて知った
この人は力でもきっと強いんだろうけど、
それよりもっと
誰よりも優しい心の持ち主なんだと。
コメント
2件
やっぱり涼ちゃんって優しいんだなぁ…