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従者「雨凛さま!大変です!城のほうに敵が!」
雨凛「えっ…」
従者「避難しましょう!」
雨凛「はい!」
大貴「このままじゃ、雨凛が…」
光「そうだな。どうする?」
涼介「でももう…城まで攻められるのは目に見えてる。」
雄也「だからって、諦めるのか?」
裕翔「だけど…」
侑李「でも、城には雨凛がいる。」
宏太「だから、ここで俺たちが戦うんだ。」
慧「大丈夫?いける?」
宏太「頑張ろう。」
雨凛「これ、大丈夫なんですか?」
従者「分かりません!ですが…」
その時、城を強い揺れが襲った。
雨凛「キャッ!」
従者「逃げましょう!早く!」
雨凛「はい!」
敵「そこまでだ!」
従者「あなたは!?」
敵「お前が雨凛か?」
雨凛「はい。」
敵「再び俺たちの人質になってもらうぞ。」
従者「そんな…」
涼介「駄目だ!もう防げない!」
裕翔「城に攻め込まれてる!」
慧「雨凛は無事?」
侑李「分からない…」
もう駄目だと思ったその時だった。
自分を守るために広げた手から、何かが出てきた。
目を開くと、敵が凍っていた。
従者「雨凛さま…」
雨凛「今、何が…」
従者「雨凛さまの手から、吹雪のようなものが…」
雨凛「えぇっ?」
不思議に思いながらも、進んでいった。
すると、また敵に出会った。
私は手を広げる。
今度は、竜巻のようなものが出た。
従者「やはり、雨凛さまはこの王家の人間ですね。代々、何かの能力者の家系なのですよ。雨凛さまは天気を操れるようですので、天の能力者でしょうか。」
雨凛「天の能力者…」
従者「雨凛さま、どうしますか?」
雨凛「私も戦います!」
従者「ご武運を。」
光「俺、雨凛の様子を見てくる!」
大貴「だったら、俺も!」
雄也「俺も行く。」
宏太「雨凛は、俺の妻だ。俺も行くよ。」
大貴「雨凛!大丈夫?」
雨凛「はい!」
雄也「雨凛1人でこの数を?」
光「逃げれば良かったのに…」
雨凛「大丈夫です。戦えます。」
私は、また竜巻を起こす。
宏太「雨凛、その能力…」
雨凛「天気を操れるみたいで。」
宏太「そうか。じゃあ雨凛、光と一緒に外で大きな嵐を起こしてくれ。」
雨凛「はい!」
光「分かった!」
城のバルコニーに出た。
光「4人とも、下がって!」
慧「え?」
侑李「分かった、下がろう。」
光「雨凛、いくよ!」
雨凛「はい!」
私は、雨、強風、竜巻など、一心不乱に放ち続けた。
光「雨凛、いいよ!」
みるみるうちに、敵が倒れていく。
宏太「2人とも、ありがとう。勝ったんだよ。」
雨凛「えっ…」
宏太「2人とも、本当に俺の誇りだよ。これからもよろしくな。」
光「何だよ、急に改まって。」
宏太「光、これからも俺の右腕でいてくれ。」
光「うん。」
宏太「雨凛、国に戻ってくれてありがとう。記憶が戻るといいね。」
雨凛「いや、思い出しました!優しいお兄ちゃんたち!特に大貴くんがいつも優しくて…」
宏太「そうだったな。本当に、ありがとう。」