続き書きます
君が居る教室
第9章:その目線に気づいてしまったら
昼休み。
人気のない中庭のベンチに、ジヨンとスンヒョンは並んで座っていた。
他人から見れば、たまたま隣に座っただけ――
でも実際には、机の下で指を絡ませる“恋人同士”だ。
🔝「……ジヨン、パンだけで足りんのか? ったく……栄養考えろよ」
🐲「またお母さんみたいなこと言ってる」
🔝「は? 気遣ってんのに何だその態度。ありがたく思え、バカ」
🐲「はいはい、ありがとーございます♡」
スンヒョンは顔をしかめながらも、ジヨンにペットボトルの水を手渡す。
その時だった。
☀️「……あれ?お前ら、なんでこんなとこにいんの?」
――テヤン(ヨンベ)の声がした。
「!」
ジヨンは心臓が止まりそうになった。
スンヒョンの手がパッと離れたのを感じる。
🔝「べ、別に……なんとなく。静かだったし」
🐲「うん、そうそう!たまたま座ったらスンヒョンがいただけ!」
二人の食い気味な言い訳に、ヨンベは首をかしげる。
☀️「へぇ……そっか。でも、スンヒョンが“中庭とかマジ蚊がいそう”とか言ってたの思い出してさ。珍しいなって」
🔝「俺そんなこと言ったっけ?」
☀️「言ったよ。去年の夏。だから意外だったんだよね」
スンヒョンの眉がピクリと動く。
ジヨンは、どうにかして話題をそらそうと焦っていた。
🐲「そ、そういえば! ヨンベって今日体育委員の集まりあるって言ってたよね?行かなくていいの?」
☀️「お、ナイスジヨン!忘れてた!」
ヨンベがあっさり踵を返す。
☀️「んじゃまたあとでなー!……っていうか、仲いいな、お前ら」
その言葉に、二人同時にビクッとする。
🐲🔝「な、な、なにがだよ!」
🐲「な、仲良くなんかないし!!全然普通だし!!俺たちめちゃくちゃドライだし!!」
ヨンベはふっと笑って、言った。
☀️「……バレバレだっつーの」
🔝🐲「「!?」」
でも、それ以上は何も言わずに去って行った。
***
🐲「……終わった……終わったかも……」
ジヨンが膝に顔を埋める。
🔝「バカか。終わるな。まだ“決定的”じゃねー」
🐲「……だって、絶対気づいてたじゃん……“仲いいな”とか言ってた……!」
🔝「……ま、たしかに……いつもよりくっついてたかもな。お前が勝手に寄ってきたから」
🐲「なにそれ!?お前が先に手繋いできたじゃん!」
🔝「うるせぇ、声でけぇ。バレてねぇって。……たぶん」
🐲「“たぶん”って!」
🔝「……バレてても別にいいけどな」
ジヨンは驚いて顔を上げた。
🐲「え?」
スンヒョンは、恥ずかしそうに視線を逸らしながら言った。
🔝「俺は、隠してるのが面倒なだけだし。……別に、お前といるのが嫌なわけじゃねぇし。むしろ、……まあ、……その……」
🐲「その?」
🔝「……好きだし」
ジヨンの鼓動が、一気に跳ね上がった。
🐲「……はいはい、ツンデレくん、いただきました♡」
🔝「やっぱお前にだけは言わなきゃよかった……」
頬を染めながらぼやくスンヒョンの横顔を、ジヨンは嬉しそうに見つめていた。
🐲(もしバレても……この関係が終わらないなら、怖くないかも)
そう思えたのは、隣で不器用に寄り添ってくれるこの人がいるからだった。
何かタプジーからジータプなってる気がする😿
コメント
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Topさんのたまに出るこのデレがもう、、良いですよね、、 これは私の意見ですが、、2人が共に過ごしていると想像しただけでも最高だし、ぶいさんが書く作品なら問題ないと思います!