今回はBADENDです…、
つまり死ネタという訳ですが、
大丈夫な方も、首絞め表現入るので
注意です…、
それでは、大丈夫な方のみお進みください!
敦side
太「まさか、敦くんが自殺に目覚めるなんてねぇ」
敦「太宰さんも同じですか」
太「私達は、死を待つものどうしだね」
苦しむことを辞めた僕らはもう、ストレイドックにすら成れない。
もはや、歩く死人。
その点で言えば、僕の目に映る彼は、死人とは思えないほど美貌に思う。
否、死人のようだから美しいのか。
敦「国木田さんは、僕が死んだら怒るでしょうか」
太「…怒るかもね、。でも屹度彼は哀しむよ」
敦「哀しんでは欲しくないな」
敦「僕が死んで国木田さんが哀しんだら、貴方は何も悪くない、今までありがとうございました、。と伝えて呉れませんか?」
太「…余計哀しんでしまうだろうけど、いいよ」
…僕がお礼をしたいのは、国木田さんだけじゃない。
探偵社の皆さん。
…そして何より太宰さんに言いたいのに、其れを言い出すことは出来ない。
死ぬ前に言うことでも無いけれど、照れくさいのだ。
太宰side
其れから私達は沢山思い出話をした。
しょうもないこと、些細なことだらけでも、どれも幸せなものばかり。
でも、彼にとってその幸せが苦痛で、探偵社の皆に優しくされる度、過去の呪縛がきつく作用したのだ。
全く理不尽な話のように思う。
幸せを願った彼は、一生苦しめられる。
その幸せを諦めた途端にその苦しみから突き放されたのだ。
敦「…太宰さん、早く」
自身の首を指差して“それ”を促す敦くんが、少し苦しそうな顔でお願いする。
自分の顔は今屹度酷いことになっているだろう。
其れを敦くんに悟られないようにいつもの自分を作った。
ベットの上に身を投げて、おいで、と敦くんを誘う。
敦「…?失礼します」
オドオドと布団の上に上がった彼を確認してから、手を引っ張って無理やり仰向けに寝かせた。
自分もまた、彼の横に仰向けになる。
敦「うわッ」
太「ふふ、びっくりした?」
純粋に驚いている彼に何でか笑いが零れる。
太「自殺願望の可愛い少年を死に導くことが出来るなんて、私は幸運だね」
敦「可愛い…?入水のし過ぎで目でも腐りましたか」
太「嘘じゃないよ」
仰向けから、敦くんの方を見る体制に変えて彼を見つめた。
その距離僅か10cm。
沸騰寸前の顔が目の前でふいと逸れる。
少しだけ覗いている耳が真っ赤になっているのを見て、思わず愛しさが込み上げる。
太「まるでこれからいけないことをするカップルみたいだね」
敦「…変なこと言わないでください」
太「変なこと?実際いけないことをするのに?」
敦「まぁ、そうですね」
敦くんが、何故か、遠くの未来を見つめるように目を瞬かせて、安心したような顔をする。
私は、彼が、自分の死ぬ未来を想像して安心しているのだと分かった。
太「…安心してるの?」
…安心、か。
敦「…してるのかもしれません。このまま、殺してください、お願い、します。」
彼はもうこの世界にいるのが苦痛だと言いたげに私を見つめるので、もう誤魔化しも効かないな、と自嘲するように微笑んで、願いを聞き入れた。
仰向けの彼に馬乗りになって、そのまま手を細い敦くんの首に添えてぎゅっと力を込めた。
太「…、ッ」
このまま首を絞め続ければ彼は死ぬ。
その現実を血が知らせるように耳の奥で轟轟となる。
敦「…ヒュッ…だざ…ッさん、…あり、ッがと」
太「話したら、苦しいよ…」
それでも、言わなきゃ、と、苦しげに喋る彼を止める事は出来ず、黙って話を聞くことにした。
『 僕に光を見せてくれてありがとう。
探偵社に入れてくれてありがとう。
貴方達と過ごした日々が何より幸せ
で、苦しかった。』
苦しそうに話す彼を見たくは無いのに、首を絞める手の強さは緩めなかった。
1度緩めてしまえば、自分はもう彼の首を絞めれなくなってしまうと思った。
誰にも見せる事はなかった涙が頬に伝うのを感じる。
敦「…ヒュッ幸せを…、呉れ、て…ッ、あり、がと、苦しみを、与えた…、あな…、たを…、」
敦「僕ッ、は、少し……、恨ん、でます…」
敦「…ッ、それ…でも、僕ッは、…、」
貴方のことが大好きでした。
その言葉を聞いて思わず手が緩みそうになる。それでも、溢れる涙を拭うことはせずに手に力を込めた。
このタイミングで言うなんて、ずるいな、敦くんは。
一生この気持ちを伝えようとはしなかった私の方が、ずるいのだろうけど。
私に抱いてくれた好意が、どれだけ彼の心を苦しめたんだろうか。
そう思うと、心が絞られるように苦しくなる。
太「…私も、好きだよ。」
ボソッと呟いた声が、最期彼に届いたのか何て、本人以外知り得ない。
分かるのは、たった今、彼が死んだと言うことだけ。
死んだと言うのに、何て安らかな顔をしてるんだろう。
もうひんやりとしている死体が月明かりに照らされてその白い肌をより際立たせる。
私はもう二度と起きることのない彼にそっと接吻をして探偵社に連絡をいれた。
『敦くんを殺しました』
BADEND
…BADだねぇ、、
BADENDがあるなら勿論HappyENDも無くては!
ということで次はHappyなENDを、書くので、楽しみにしてくれたら嬉しい限りです…!
コメント
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まって、最高で涙出たけど吐き気してきた、ほんと最高すぎてですよ!?吐き気するのは最高だからです(?)