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4 - もう一度だけ

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29

2024年12月01日

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北斗side.


ガシャン!!!


「ッ…!!」

『…』

[…え、さっき大きな音がしたけれど…]

「!」

[どうしたの?]

[…って、子どもの上に看板が落ちたの!?]

「…コクッ」

[救急車、呼ぼうか]

「…はあっ、はあっ…」

「ひぐっ、うわぁ…」

[…怖かったね、でももう大丈夫]

[お友達はきっと助かるよ、]


ピーポーピーポー…


〈救急隊員です〉

〈子どもが看板の下敷きになったと聞きましたが…〉

[あっ、はい!この子です!]

〈…意識がないですね〉

〈すぐに病院へ搬送します〉

[よろしくお願いします、]

〈…ん、そちらの子は?〉

「!」

〈怪我はないかな?〉

「コクッコクッ…」

〈そっか、気をつけて帰ってね〉

「…ペコッ」


急に大切な人を失ったショックで、助けてくれた大人や救急隊員の方に声を出すことができなかった。

小さい頃の俺は、状況を説明できるほど冷静になれなかったんだ。

息が上がったまま、その日は家に帰った。


次の日、母さんがこう言った。

『北斗、大我くんのことなんだけど…』

「…!!」

『大我くん、他の県にある大きな病院に入院するみたいよ』

『まだ命が助かる保証はないって…』

「、そんな、」

『急なお別れで悲しいけど、大我くんが助かることを祈りましょう、』

「…」


それっきり、大我とは一度も会っていない。

言葉も交わしていないし、今どうなっているのかもわからない。

大我が今、この世にいない可能性だってある。


だけど、彼ともう一度だけ会いたくて

もう一度だけ話したくて

もう一度だけ顔を見たくて

もう一度だけ笑い合いたくて

もう一度だけ一緒にご飯を食べたくて

もう一度だけあの道を一緒に歩きたくて


そして、想いを伝えたくて。


彼をどこかで探してしまっている俺が今だに消えない。

この作品はいかがでしたか?

29

コメント

7

ユーザー

きょも氏... 無事に生きてると祈っとこう。 また、北斗と会って笑って話してくれぇ

ユーザー

きょもめろたーん… もう一度北斗に会って話してあげて… 更新してくれてありがとうございますっ🙌🏻🙌🏻💕

ユーザー

きょもー! お願い北斗くんと会って話して 笑って って思った 今日も神作品ありがとう🩷🖤

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