〜とある遊郭〜
店長)雪名、お客だよ
雪名)…はい、店長
私の名前は…元は無かった
私は捨てられていた子供だった…遊郭の下町で…
遊郭の下町は貧困かつ横暴で…言ってしまえば今の時代で言えば…そうだな、ゲスの集まり……かな
私は下町で育った子供だった…
今私が働いている遊郭の店長に拾われた…確か…その時に店長は呟いていた「獣人は美人に育つから…」ってね
そして、私は初めは下女として働いていた…遊郭は凄い楽しくて…色んな人が優しかった…お店の人も…お客様も……店長も凄い優しかった…おかげで私はすくすくと育ち美人に育った
おかげで…私は花魁と言う遊郭の中で一番稼げる地位になった
だいたい…指名でだいたい金貨を25…位かな…
滅多に会えないから私を身請けしようとする人が沢山いる…身請け金はだいたい指名料の数倍くらい…
雪名)!!
今回のお客様はいつも通り会社とかの偉い人かと思ったんだけど…今回は違った…
雪名)わ、私じゃ役不足ですよ!
店長)この国の総統のご指名よ、早く入りなさい
雪名)う〜…(仕方ない…やるか……)
襖を空け「ご指名の雪名です、失礼いたします」と入ると綺麗な金髪の男の人…我らの国の総統、グルッペン様が居た
グルッペン)おぉ!君が噂の緑髪の獣人か!
雪名)噂…かは分かりませんが緑髪の獣人は私しか居ません
グルッペン様の前に座り下女に「私がお金を出しますから何か甘いものを持ってきて下さって」と優しく言うと下女はペコッとお辞儀をして部屋から出た
雪名)改めまして…この度はご指名頂きありがとうございます、名は雪名…雪の名と書いて雪名と申します、以後お見お知りおきを……
正座をし深々と頭を下げるとグルッペン様は目を輝かせ「お前…俺の所に来ないか?」と何故か私に提案をしてきた
雪名)ぐ、グルッペン様の…所……?な、何故…ですか?
グルッペン)何となくだ!まぁ、一応ちゃんとした理由はあるがな
雪名)えっと…私…を見受けする理由は…何ですか?
グルッペン)男ばかりだから華が欲しいんだ
雪名)(この人のこういうところは個人的に嫌いだ…)
「はぁ…」と溜息をして顔を上げ体制をきちんと直す
雪名)グルッペン様、私は汚れた女です、その様な女をお傍においてはグルッペン様の評価が下がります
少し冷たい目を向けながら冷たい笑顔を見せるとグルッペン様は「ふむ…」と呟き暫く考えていた
雪名)さて、今宵はどうされましょうか…お食事だけになされます?それとも…目合いですか?
グルッペン)…いや、また今度にしよう
雪名)??かしこまりました
その後、グルッペン様と少し話してからグルッペン様は私に金貨を25枚渡してから帰って行った
雪名)……(あの人は一体何をしたかったのかしら…)