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携帯のアラームの音に叩き起こされる。目を覚ますと見たことの無い部屋にスマホの機種。
この異様な光景に先程までの眠気は一気に吹き飛んだ。あたりを見回すもやはり勘違いではないらしく、部屋の内装全てが違っていた。
『……取り敢えず外に出てみる…か…』
部屋を出て階段をトッ…トッと降りるとリビングに着いた。そこでは母親らしき人物が慌ただしく料理をしていた。
「あ〜やっと起きたわね、早く朝ごはん食べちゃいなさいよ!今日から高校生でしょ?入学式遅れちゃうわよ」
『入学…式?』
その時、見たことの無い記憶が頭に流れ込んで来た。幼少期からの思い出や小学校時代の友達の顔、そのあまりの情報量に僕は倒れた。
バタッ…
「凛!?凛ーーー!?」
*************
そんなこんなで数日、ようやく記憶の整理もついた。どうやら僕は同姓同名の「鈴木 凛」として憑依したようだ。何という偶然、もはや運命すら感じる。
子供は僕1人だけで父親は単身赴任中、母親はパートをしているという。心配をかけてしまい何となく、申し訳ない気持ちになる。
「もう大丈夫なの?辛くない?しんどくないわね?」
『母さん大丈夫だよニコッ』
そりゃ無理もないか…目の前で息子が倒れたのだから過保護になるのも仕方ないか…
『それじゃあ行ってきます…♪』
さて、勢いよく飛び出したものの全っっっっっく道がわからない。学校is何処?こんな事なら地図でも持ってりゃよかった…
はぁ…と大きなため息をつく。その時、後ろからポンと手を置かれる。
???「大丈夫…?何かあったの?」
『あ、あの実…は……』
振り向き、相手の顔を見る、それと同時に目を疑った。
???「もしかして…迷っちゃった?」
『…あ……』
そこに居たのは、見覚えのある容姿、散々妹に聞かされてた声、そう……
攻略対象
水城ほとけだった。