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nmmn注意
akfw
ふわ『』あきな「」
ぷわ視点
『んー…』
髪型…おっけー。服装も…おっけー。香水もつけた。あとは、明那からもらったブレスレットをつけて…
『よし。』
今日は案件で明那と一緒にゲーム配信をする日だ。スタジオで配信をするだけだけど、今日は明那も来るから、ちょっとかっこよくしていこうと思って早めに準備をしていた。
鏡に映ったブレスレットをみると、キラキラと輝いていて、ブレスレットをもらった日の3Dライブを思い出す。
『ふふ…っ』
明那との出来事を思い返していると、自然と笑みが溢れる。
明那はいつも面白くて、一緒にいると楽しくてすごく居心地がいい。…俺の最高の”友達”。
「俺、ふわっちが友達でほんとによかった!」
『…あーあ。』
また考えちゃった。ほんと、難しい相手に片思いしちゃったよね。
俺は沈んだ気持ちでスタジオに向かっていた。おかしいな、さっきまではずっと楽しみで口角が上がりっぱなしだったのに。
『ッスー…失礼します…。』
ドアを開けると、俺に気づいた明那が笑顔でこちらに向かって来た。
「ふわっちぃー!」
『あきにゃぁ〜』
明那に心配をかけないように俺も笑顔で返事をする。
「元気してたー?」
『んやもうめっちゃ元気よー、明那は?』
「元気元気w!今日の配信もがんばろー!」
明那の笑顔をみて、心臓が跳ねているのが自分でも分かった。さっきまでの沈んだ気持ちが、嘘のように無くなっていた。え、俺、単純すぎじゃない?
「ふわっち!はやくー!配信もうするってー!」
『あぇ!?』
明那はいつのまにか配信準備を済ませていて、もう席に座っていた。隣の椅子を手でバシバシと叩いて、「こっち!」と呼んでいる。
急いで隣に座って、俺の準備が出来たことを確認すると、明那は配信をスタートさせた。
「こんにちは〜聞こえてますか〜」
「にじさんじの三枝明那とー?」
『不破湊です!』
「今日はなんと、ふわっちがいますね?」
『お、なんかいますね俺も〜』
「っ…wなんかいますねって何w」
いつも通り配信が始まる。仕事だけど、明那と一緒にゲームができて嬉しい。
「ふははっwこれやばい…っちょ、わ”ーー!ふわっちぃ?!」
『にゃはははwwあきな何してんのww』
俺の隣で笑ったり、驚いたりと、明那はころころと表情を変えて、楽しそうにしている。
明那がこちらを向くと、ぱちっと目が合ってしまった。配信中なのに見すぎちゃったと、少し焦る。
「大丈夫?」
明那が少し顔を近づけて、小さい声でそう問いかけた。
『…ん、だいじょぶ。』
そう言うと、明那はにこっと微笑み、またゲーム画面へ視線を戻す。
いきなりの出来事で正直びびった。明那の顔に見惚れてたなんて絶対言えんっ…落ち着け不破湊、今は案件の配信中だぞ、この浮かれた気持ちは消し去るんや…!
そう誓って俺は明那とのゲーム配信に集中したが、さっきの明那の笑顔がかっこよかったとか、顔が近かったとか、心配してくれて優しかったとか、そんなことばっかり考えてしまって、配信中は何を喋っていたのか、よく覚えていない。
「お疲れ様でした!!」
『おつかれさまでしたぁ、』
配信が終わり、スタッフの人たちに挨拶をして、スタジオを出る準備をする。
俺、変なこと言ってなかったよね、?今までは、こんなに意識しちゃうことなんて無かったのに…。
「ねー、ふわっち?」
『ん?どした?』
「もしかして、具合悪い?」
『え?な、なんでぇ?』
いきなりそう言われて、俺の頭にはてなが浮かぶ。え、なんで?おれ、全然元気だぞ。そんなに具合悪そうに見えたか?
「いやなんか、配信してる時いつもよりぼーっとしてたし、よくわかんないこと言ってたし、なんか顔赤いし、もしかして熱とかあるんかなって思って。」
『はぇ…』
まじか。やっぱ俺変なこと言っちゃってたかもやん…、いやそれより顔赤かったってまじ?明那も怪しむくらい赤かったってこと?うわやばい、はずかしい!
「…あ!やっぱり顔赤いよ!絶対熱ある!」
『ち、違う!これは全然違うやつやから!』
「じゃあなんでそんな赤いの!熱あるって!」
明那がそういうと、俺の腕をぐいっと引っ張って、おでこに手をあててきた。
『っ…?!』
ちょぉお…近いて…
「ほらー!やっぱり熱い!なんで隠すのっ!無理しなくていいんだよ?」
うぅ…熱いのはおまえのせいや…こっちは意識しないようにしてんのに、これじゃ隠し切るなんて無理やろ…
『本当に違うから!熱いの、ねつじゃないから…』
「そーなの…?」
もう、誤魔化す理由が見つからない。
『あのね、』
今日、告白するなんて思ってなかった。
『あきながっ…すきなの、!』
「…っえ、?」
『ずっと、明那のことが好きで、今日顔が赤かったのは緊張してたからなの…!』
これで明那にどう思われるか、嫌われてしまうと思うと怖くて、溢れそうになる涙を必死にこらえる。
「っ、そうだったの…?」
あぁ、引かれた。もう明那の顔が見れない。
「こっち向いて、ふわっち。」
頬に両手を添えられて、明那と目線が合うように顔を固定された。明那の顔は、俺と同じで赤く染まっていた。
「俺も、ふわっちのことがずっと好きだったよ。」
その言葉を聞いて、こらえていた涙があふれ出してしまった。
『っ…、うぁぁ……』
「わぁっ泣かないでふわっち〜!」
明那は慌てながらも俺を抱きしめて背中を撫でてくれた。死ぬほど緊張した、怖かった、明那と同じ気持ちだったことがうれしかった、という気持ちで頭の中はいっぱいになって、とりあえず明那の腕の中で落ち着くまでたくさん泣いた。
「落ち着いた、?」
『ん…。』
「じゃ、帰ろっか。」
『ぁ、そーやな。』
…ここ、スタジオやん。
真っ暗な帰り道を、明那と一緒に歩く。配信が夜からなんだから、さすがに当たり前か。
「いやー、スタジオで告るなんて大胆ですねぇ不破湊さん?」
『う、うるさい。明那が熱あるとか疑ってきたからやん。』
正直、本当にやってしまったと思う。スタジオで告って明那に抱きしめられながら号泣とか、やばいやん。
「そーだけどさ、wでも、顔真っ赤にして告白するふわっち、可愛かったなぁ。」
そう言って笑いながら隣で歩く明那をみると、まぁええか、と思ってしまう。
「…ふわっち、俺があげたブレスレットつけてきてくれてたよね。」
『ん、そう!これ!』
明那にブレスレットをつけた腕を見せつける。
『もうめっちゃお気に入りよ。』
「よかったぁ。」
明那は見せつけていた俺の手をとって、指を絡ませる。…恋人繋ぎってやつだ。
「ね、ふわっち。」
『っ…。』
「俺とずっと一緒にいてね。」
そう言って微笑む明那。その目に、吸い込まれそうだった。強く握られた手を、俺も握り返す。
『もちろん…。』
…そんなこと言われなくも、もう俺は明那の虜なんだから、離れられないよ。
🔚