結那はライアの一言を耳にし、心の中で何かが弾けるような感覚を覚えた。
ナイフが押し当てられたその瞬間、結那に異常な力が湧き上がる。目を見開き、息を呑む間もなく、彼女の周りが変わった。
「…目を覚ませ。」
結那の中で、声が響いた。それは自身の中から発せられたものだった。ただの声ではない。強く、感情が込められている。
その瞬間、体が震えたかと思うと、無意識のうちに手に力がみなぎり、ナイフを弾き飛ばした。
空気が揺れ、周囲が一気に変化したような感覚が彼女を包み込む。
「これが…私の力。」 結那は驚きを浮かべながら、力強さ、速さ、感覚の鋭さが急速に増していく。
ライアは異変に気づき、驚いた表情を浮かべた。彼の目の中には、一瞬の混乱と、少しの興奮が交じり合っていた。
「…お前、まさか…」 ライアは言葉を呑み込みながら、結那を警戒し始めた。
結那はそのまま突進し、ライアが遅く感じられた。彼女の速度は格段に上がり、時間の流れが緩やかに感じられる。
ライアが攻撃してくるよりも一瞬早く回避し、反撃を加える。
そして、結那の手が突如として光り輝き始めた。彼女に宿る力が、まるで魔法のように具現化したのだ。
「…力を使いこなすのが、これでやっとだ。」
その言葉と共に、結那はライアに突進し、その体に触れた。彼女がライアを包み込むと、異様な感覚がライアの体を走り抜けた。
ライアの顔に苦痛の色が浮かぶが、同時に彼の体が一時的に硬直し、動きを止めてしまう。
「これが私の覚醒だ、ライア。」
結那の声には、今までとは違う自信が宿っていた。これまでを凌駕し、全てを圧倒していく。
その強さは、もたらされるものだけではなく、彼女の中から生まれたものだった。
ライアは力に圧倒され、彼女が本当の意味で覚醒したことを理解する。しかし、そどこか満足げな微笑みが浮かんでいた。
「面白くなった。」
ライアは反撃の準備を整えながら、結那の動きを冷静に見極めようとした。
結那はその笑みに挑むように、改めてナイフを握り直し、覚醒した力で次の一手を繰り出そうとする。
「これが本当の私の力だ。」
コメント
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今回も神ってましたぁぁ!!!!! やっぱつおい、、、ライアたん大丈夫なんか???(( まあ!ライアたんなら大丈夫と信じよう! にしても結構厄介やねぇ、、さてどう巻き返していくのか、、 次回もめっっっっさ楽しみいいぃ!!!!!!