wki side
カシャッ
神社の前の階段に座り空をカメラで撮る。
それほど大きくもない、小さくもない、
団地の端っこにある神社。
隣は公園で、小学生たちが鬼ごっこをしている。
いい天気で、撮った写真も綺麗な青色をしていた。
「何撮ってるの?」
俯いてカメラを見ていた俺の頭上から声が聞こえた。
「誰、」
「ん、元貴!」
元貴と名乗る男の子は眩しいくらいの笑顔を向けていた。
「空…」
「空、撮ってたの?」
「見たい ッ !」
「いいけど……」
初対面なのに変なやつ、とか思いながらカメラを渡す。
「凄ぃ、」
目をキラキラさせて写真を見る元貴。
子供みたい…なんて公園の方を見て思う。
「向こうで遊んでやらねぇの?」
公園を指差しながら聞く。
「何歳だと思ってんの w」
「16ですぅ ~ 。」
「え、……」
正直中学生くらいだと思っていた。
「君は?」
「16だけど、」
「タメじゃん w」
俺の歳を聞いた瞬間嬉しそうに笑う元貴。
「名前は?」
「言わない、」
「えぇ、いーじゃん別に」
「どこの誰かも分かんねぇやつに教えるわけねぇだろ…」
「たく、w」
「若井くんでしょ?」
「…へ、」
「いやぁ、酷いな ~」
「隣のクラスの大森だよ?」
大森…と聞いて1番に思いついたのは、
「写真部の大森?」
「遅いなぁ、そうだよ w」
笑いながらネックウォーマーを外す大森。
「なんで居んの」
「散歩だよ散歩。」
「っそ、」
自分で聞いたものの、興味は無い。
適当に返してまたカメラに目を向ける。
「じゃ、また明日〜」
こっちに手を振る大森に控えめに手を振り返す。
多分、気づいてないけど。
コメント
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もとぱ だぁぁぁぁ !!!
mtpうれしいぃぃぃぃー!!💕💕💕