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翌日………
……春野、大失敗の巻……。…じゃなくて…!何!?これ!!
……そう、黒板には私と神崎さんの相合傘が描かれてあるし、クラスメイトの視線がめちゃくちゃに痛い。本当に何があったの……。
そこで、私は自分の机に新聞のような物が置かれている事に気がついた。
「……なにこれ…」
それは、私と神崎さんがご飯を食べている時の写真が載せられてあり、「カップル爆誕!?」という大きな文字が煽るように書かれていた。
……いくら誤解や嫌がらせだとしても、神崎さんは私と……うん、嫌だろうなぁ………。
「あ!春野さん!」
「ぇあ、神崎さん……」
「…ぇ……それって………」
「……誤解にも程があるよね…。たった一度きりで判断するとか、頭イカれてるよ。」
とりあえず私は、何事も無かったかのように、授業の準備をしていく。
「あ、あのっ、春野さん…?」
▷神崎さんがこちらを見ている。
▶話を聞く
▶話を聞かない
▶殴る
▶無視する
………
▶話を聞く(当たり前)
「どうしたんですか?」
「こんな……こんな新聞作られて…しかも俺とって……嫌、だよね、ごめんね……」
「え?」
「そもそも俺が春野さんに付いて行ってなかったら、こんな事にはならなかったのに……。本当にごめん。」
「え、いや……」
こんなに謝ってくるとは思って居なかった。しかもこんな深刻風に。神崎さんの事だから、テンション高めに、ごめんを連言するんだと思っていた。
「私の方こそ…ごめんなさい」
「い、いや、春野さんは何も悪くないし……」
「……確かに」
「納得するの!?」
良く分からないから、謝ってみたものの、よくよく考えてみたら謝る要素がどこにも無かった。
「…でも…私とカップルって誤解されて、神崎さん絶対嫌じゃないですか…!もっと他の人の方が良かったですよね……。」
「いや、俺の方は……大丈夫…」
「……え、」
「え?」
「……え?」
「?え、?」
「あぁ…えっと……」
「春野さんは嫌でしょ、俺とだなんて。」
「……別に良いですよ。」
「え?」
「だって、私別にクラスメイトの事そんなに覚えてないですし。ほぼ知らない人にからかわれたって、何も感じないです。」
「……………そ、っか……」
「あ、でも神崎さんは昨日認知しましたよ?」
「昨日……」
「…そういえば、絶縁したんですか?」
「…うん!凄いスッキリした!ありがと!」
「ど、どういたしまして…?」
私にお礼を言う理由も分からないまま、HRの始まるチャイムが鳴った。私達はそのまま、隣同士の席へ座った。