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ダークギャザリングのお話です。
卒業生が人形から勝手に出てくるし話したり触ったりします。
世界線ぐちゃぐちゃ、新皇が御霊に戻ってる。京都組いる。
苦手な人閲覧注意
夜「螢太郎、心霊スポット行こう。」
螢「…一応聞くけどなんでこんな時間に?
詠子を起こすのは可哀想だよ。」(深夜2時)
夜「車がなくとも行ける距離。それに今回はネットで見た限り”深夜”に”女性”を襲うタイプの霊だから、詠子はいらない。まあ螢太郎は例外だけど 」
そういうと夜宵がタブレットを見せ
螢「自分の体質が嫌になるよ…。
Aランクかぁ…。 卒業生は誰を連れてくの?」
夜「出来れば…男性組。正直この霊はどの卒業生でも叩きのめすことが出来ると思うから、螢太郎が好きなの連れて来て。3体ぐらい」
螢「えぇ……。じゃあ優しそうな鬼軍曹と…」
夜「鬼軍曹を選ぶならもう一体は御霊と自刃童子がいい。」
螢「はいはい…あれっ。鬼軍曹の人形ってこんな厳重だっけ…?うわ、大僧正も花魁もガチガチ…」
夜「しばらくうちの家に置くことになったから念のため。今回の霊はネットを見てもどんな呪いがあるのか分からないから気を付けて。もしかしたら瞬殺系かも知れないから。 」
螢「ヒェ……あれ、やよいちゃんは行かないの?」
夜「うん。今家には花魁も晒レ頭もいるから詠子が心配。それに鬼軍曹と御霊もいるならなにかない限り螢太郎1人でも行けると思う。」
螢「え、えぇ~…僕1人?ホントに?」
夜「漢ならばちゃんとしろ螢太郎」
螢「はい…」
螢太郎は歩いて心霊スポットへ急いだ
(この時点で卒業生の封印はほぼ緩くなってます。)
<心霊スポット>廃棄されたY公園
螢「うわ…もう寒気がする…。でも鬼軍曹と御霊がいるからか軽減されてるような気もする…」
螢太郎が草の生えきった公園に一歩踏み出すと、突然視野が暗くなって行く。
螢「ぅわ……なんかふわふわしてる…どこ、此処………なにこれ…」
螢太郎は無意識のうちに公園のベンチに座り込んでいた。鬼軍曹と御霊の人形が激しく震えるのにも気付かないほど脳を侵食されていった。
螢太郎は鼻血を出しているのにも気付かず、ただ無言でベンチに座り込む。
螢(クソッ…公園に着いた時から狙われていたのか…!?)
そう考えていると、首にザシュッと切れ込みが入る。
あまりの痛さに螢太郎は目を覚まし、目の前の霊に驚き公園の奥まで走る。
相手はかなり遅く移動するようで、「おいで」と言いながら螢太郎に接近する。
螢「ッ…」
螢太郎が目を瞑り動けないでいると、霊は足をつかみ折ろうとする。
すると身代わりがあるにも関わらずそれをも貫通し、螢太郎の足に捻挫と打撲の傷が出来た。
螢「嘘だろ…身代わりを貫通した…?」
そう考えている間に、宇宙人の人形の目が光り、螢太郎の足を掴んでいる霊の頭を御霊が握りつぶす。恐らく身代わりの影響を受けイラっとしたのだろう。
螢「ぅおっわぁ……。ありがとう御霊…」
螢太郎が足を引きずりながら公園を出ようとする。
螢「捕獲は無理だったか…でもあの霊の呪いって洗脳だけなのか?あれはまだ初段で、どんどんひどくなっていくやつとかだったら…」
公園をあと一歩で出ようとする所で、螢太郎の顔をなにかが覆い被さった。
それは御霊によって殺されたはずの霊。
螢太郎はなにかを考える暇もなく公園のトイレまで引きずり込まれる。
螢「ヴ……けほッ…ゲホッ……。此処は トイレか…?」
螢太郎は髪の毛のようなもので縛られており、息も出来るには出来るが徐々に締める力が強くなっている。
螢「う”……苦し…」
螢太郎を縛っていた髪が背後から軍刀によって切られる。
螢「……えっ鬼、軍曹?」
酷い咳をしながら後ろを振り向く。
鬼「よく頑張ったじゃないか。あとは俺達に任せてくれ。」
螢太郎は(子供じゃないんだけど…)と思いながらも、鬼軍曹の封印をすべて解き、それぞれの言霊を言う。
螢「崩して…過渡期の御霊。散華して…殉國禁獄鬼軍曹。夜宵ちゃん、噛まずによく言えるよな…、……自刃童子は女の子だからあまりあの霊相手に出さない方がいいよね…。さっきは気を確かにしてくれてありがとう」
螢太郎はホッと一息付き、トイレの奥で踞り座って、鬼軍曹、御霊とY公園の霊の戦いの終戦を待っていた。
数分後
御霊と鬼軍曹がトイレまで戻っていき、螢太郎の目の前に瀕死の霊を置く。
螢太郎「ひょあっ……あ…ありがとう…? 」
螢太郎が霊を人形に入れようとすると、霊が悲鳴をあげ霧が出来る。
螢太郎「…!これ吸っちゃだめだ!鬼軍曹、御霊、 戻って!」
螢太郎は霊に足を縛られておりトイレからの脱走はかなり厳しい。そして霧とはいえど目に入っても口に入ってもなにか影響があるかもしれないので霊を捕まえることも出来ない。つまり、霊の弱体化を待つしかない。
螢(だめだ…息が持たない……!)
螢太郎がけほっと咳をしてしまい、息を吸ってしまう。
螢「しまっ…」
霧が止まり、霊は螢太郎の方をニヤっと見つめ、「吸っちゃったね」と言うが霊の指先が人形に触れており吸い込まれてしまった。
鬼「小僧、大丈夫か?」
鬼軍曹が螢太郎を心配し出てくる。
螢太郎は黙りながらも頷き、立とうとするがフラフラしていてとても危なっかしい。
鬼軍曹が支えようとするが、螢太郎は遠慮し全員分の人形をカバンの中に入れ詠子の家に帰宅した。
夜「螢太郎、遅い。やっぱり螢太郎1人でAランクは早かったか。」
夜宵がそういい玄関まで向かうと、倒れ混んでいる螢太郎とそれをオロオロしながら心配している3人の姿があった。
夜「何があったの?」
鬼軍曹があれこれ話していると
螢太郎がむくりと起き上がり、バックから人形をすべて取り出し、「呪いにかかったから近寄らない方がいい」といいまた倒れてしまった。
夜「…すごい高熱。かといって病院も家も霊があちこちにいるからダメ…。どうしよう。 」
夜宵が良いところはないか考えていると、自刃童子が口を開いた。
自「私達の”家”はダメなの?」
皆がハッとした顔で自刃童子を見つめる。
自「そんなに見ないで。…私達の家だったら小さな霊でもどんな霊でも入らせることは出来ないし、一目にもつかないからなにかあっても大丈夫。」
夜「…花魁や大僧正、晒レ頭も連れていくの?」
自「警戒しないで。大僧正も晒レ頭も普通に話せるし、もし攻撃してきても私と鬼軍曹…それに御霊も黒阿修羅もいる。」
夜「…わかった。でも今は詠子が寝てるから、明日の朝にそっちにいく。」
自「うん。螢太郎はどうするの?」
夜「今日は私の部屋で寝てもらう。見張りとして誰か卒業生が一緒に寝て。」
~夜宵の部屋~(見張りは御霊)
夜「御霊、いい?もしこっちに少しでも近付こうとしてる奴がいたら手足をもぎ取って。もぎ取った部分は食べてもいいし忠告として返してやってもいい。」
御霊はコクっと頷き、人形へ戻る。
螢「………夜宵、ちゃん?」
夜「螢太郎は水をちゃんと補給して。ペットボトル置いておくからくれぐれも軍曹や他の奴らに飲まれたり入られたりしないように。」
螢「…はい…」
夜宵が電気を消し、皆が眠りについた。
御霊はすべての人形をじろじろと見つめ、自刃童子もまた皆をじろじろと見ている。
手出しのしようがない。
~朝~詠子起床
詠「おっはよーやよいちゃ……螢君!?卒業生もいる!?」
夜「おはよう詠子。突然だけど螢太郎と卒業生連れて卒業生ハウス行くよ。」
詠「えっえ??御霊出てるよ?しかもなんで螢君いるの?」
夜「卒業生ハウスに着いてから話す。水と食料持って急いで」
詠「え、え、えぇ~?? 」
詠子は言われるがまま車を出した。
~卒業生ハウス~
夜「うん。こんなところかな。」
螢「ゲホッ…なに、?ここ…寒いしなんか…」
夜「起きた?此処は卒業生ハウス。螢太郎は卒業生に看病してもらう。」
螢「……そつぎょうせい……そつぎょ…」
螢「卒業生だって?」
詠「嘘でしょ夜宵ちゃん!さすがに危ないんじゃ…」
夜「詠子、落ち着いて。花魁、晒レ頭、大僧正らへんは封印をガチガチにしてあるし、軍曹も御霊も自刃童子も敵意はない。黒阿修羅は母に見えなければ害はないし。 」
詠「で、でも…………。ううん、夜宵ちゃんが言うならそうなんだよね。螢君、私達は学校が終わり次第服とか届けに行くから、その間は頑張って待っててね!」
螢太郎は辛そうな顔をしながら眠っている。足を捻挫しているため寝ている体制が一番楽なのだろう。
夜「じゃあ御霊、鬼軍曹、自刃童子。あとはよろしく。お粥は電子レンジでチンすればすぐ出来る。使い方は覚えてるよね? 」
自「舐めないで。」
夜「あとで来るから。」
詠「螢君をよろしくねー! 」
二人は車で家に帰っていった。