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こんにちは、白米です。
前の話読んでみて意外と短いかなと思ったので、前より少し長めになりました。
あと、視点の入れ替えもやってみました。
それでは、第2話です。どうぞ。
Side リアム
深い水の中にいるような感覚。その中で、微かに声が聞こえる
「…ム」
誰の声だ?聞き覚えはある。
「リ…ム」
おそらく名前を呼ばれているのだろう。本当に誰なんだ。
一気に意識が浮上し、天井のライトが眩しくて思わず顔をしかめる。
エディ「やっと起きた…」
リアム「は?」
待て、俺は死んだはずだ。ついでになんでエディが目の前にいる?
仮に生きてたとしてもこいつが俺の前にいる理由がわからない。
エディ「僕らはもう”士官生”じゃないんだから自分で起きてよ」
本当に何を言ってる?士官生?
もしかして走馬灯か?だがこんなにゆっくりと流れるものなのか?
状況を確認したくてあたりを見回す。
リアム「5年前…?」
目に止まったカレンダーに書いてある年は俺の死んだ5年前、アルベル先生が殺された年だ。
本当に意味がわからない。何が起こっているんだ。
考えてるうちにもエディの説教は続いている。いや長いな。
適当に聞き流しつつ、頭の中で情報を整理する。
・俺はメデューサ号で死んだ
・目が覚めるとエディがいた
・カレンダーを確認すると5年前
今わかることはこれくらいしか無いが、自分の置かれた状況はよく分かる。
どうやら俺は5年前の過去に戻ってきてしまったようだ。
…どんな幻想だとツッコミを入れたくなってくる。
これが現実なら8番のハイパーキネティックポジションリバーサーを否定できなくなるじゃないか。
エディ「ほら行くよ?」
説教もタイミングよく終わり、そのままエディについて行った。
Side エディ
警務隊に配属され、部屋に戻ってから寝たリアムが起きない。
カルロス看守が呼んでるっていうのに。いい加減置いてってもいいかなぁなんて考えつつ名前を呼ぶ。
3回目の全力の叫びでようやく起きてくる。
エディ「やっと起きた…」
って言ったら、
リアム「は?」
と返事が返ってきた。腹立つ。
そのまま説教していたけど…こいつ聞いてないな⁉
あたりを見回してから
リアム「五年前…?」
とか言ってるし、どんな夢見てたんだよ。
絶対聞いてないし、僕自身も疲れるから説教を切り上げて声をかける。
いつもはもっと喧嘩になるのにと違和感を感じながら部屋を出た。
Sideリアム
カレンダーの日付を見るのを忘れていたせいで今がいつ頃なのかわからない。
エディが言っている「仕事」の内容さえわかれば検討はつくんだが。
刑務所の門前まで来たら、俺達を待っていったカルロスに合流する。
カルロス「来たなふたりとも」
エディ「仕事というのは?」
カルロス「ついてくればわかるさ」
そして門を出て車に乗れと言われたところで分かった。
今は、”アルベル先生が殺される30日前”だ。
車を運転しながらカルロスが事件の説明をし、最後に
カルロス「今回の事件はそこそこでかい」
カルロス「解決すりゃあ出世できるだろうな」
と付け加えるとその言葉にエディが反応する。
俺は特に興味がなかったので無視したら、
カルロス「騎兵隊への移動も叶うかもしれないぞ?」
と言ってきた。以前興味はないので無視する。
急に回りが静かになる。不審に思い顔を上げると__
口を開けたままこちらを向くアホ面のカルロスがいた。
エディも心底驚いたような顔をしている。
エディ「反応薄くない?あれだけ騎兵隊に入りたかったって言ってたのに」
あぁ、確かそうだったか。今まで忘れていた。
カルロス「ま、まぁ少しはやる気が出ただろ?」
リアム「嗚呼」
適当に返事を返す。
それよりも、もしかしたら過去を変えられるかもしれない。
そのためにまずは、
リアム「この任務は俺が解決する」
そして__
第2話読了お疲れ様です。
ほとんど日常ロックですね。第3話もそんな感じになると思います。
本当はもう少し長くてもいいかなと思ったんですけど、ちゃんと切れるところがこのポイントくらいしか無いなと思い諦めました。
それでは、また次回お会いしましょう。