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1話目ですっ!
いきなり前回で❤️1500は嬉し過ぎます…、!
有難う!
がんばるね!!!!!
⚠️お都合年齢操作
……矢っ張り、葬式というのは慣れねェ。
俺は中原中也。
今、身内の女の葬式に参列している。
知り合いに刺されて死んだらしい。
俺は別に其の女の事は会った事も聞いた事も無かったから、
「死んだ」と聞かされても何も感じなかった。
でも一応身内という事も相まって、
葬式に出る事になった。
「……はァ…」
帰りてェ。
正直な感想だった。
火葬に入り、暫く休憩する事になった。
部屋に入る。
すると、年配の男に声を掛けられた。
「おや…中也君かい」
「ぁ…?」
覚えてはいなかった。
が、其奴は俺がまだ小さい頃に面倒を見て呉れていたという男だった。
「そりゃ…どうも…」
「いやあ…真逆、あの子が刺されるなんてねぇ…」
彼自身としては交流もあったらしい。
其の次に、中々衝撃的な事を云った。
「あの子には、子供がいるんだよ」
「…は?」
死んだ女に子供がいると云うのだ。
「確か、4人だったっけねえ…しかも、上の子と真ん中、其れに1番下の子とで
父親が違うんだ…んまあ、とんでもない子だ」
平然とした表情で喋る。
理解が追いつかない。
「其奴等は、何処に、?」
男は部屋の隅を指差す。
指差れた先には、兄弟と思われる子供達が座っていた。
俺は立ち上がって静かに近寄った。
「なあ、お前等」
出来るだけ優しく、話し掛けてみた。
「ん……、?」
黒髪の綺麗な少年が此方を見る。
「なんですか…?」
小さな声で答えて呉れた。
俺は其れが少し嬉しくて、思わず微笑んでいた。
「母さん…死んじゃったのか…?」
そう聞くと、今度は茶色の蓬髪の少年が答える。
「そーだよ、ママはひとにうらまれてしんだんだ、じごーじとくだよ」
真顔でそう云ったんだ。
一瞬怒鳴り掛けたが、喉に出掛かった所で止めた。
何故死んだ母の事をそんなに云えるのか…。
其の時、少年は腕に巻かれた包帯を撫でた。
「!」
其れで何となく分かった。
恐らく…母に虐待をされていたのだ、と。
良く見ると、頬、首、額、頭、腕、足…と、ガーゼや包帯、絆創膏が沢山貼られていた。
少し、血が滲んでいる箇所もあった。
「っ…」
思わず声が漏れた。
其の少年は、其れを察した様に言った。
「ママはよく、よるにおとこのひととね、でかけてたの」
「パンとのみもの、それとミルクをすこしずつおいていって、でかけていってました」
黒髪の少年は、白髪の小さな子を抱いていた。
「ぁう…」
くりくりとした目。
ふと、其の子と目が合った。
「…ふぇ…っ」
あ、拙い。
此れは絶対に泣かれるヤツだ…。
………と、思ったのだが。
「……ん…」
其の子は俺の方に手を伸ばして来た。
俺はぎゅっ、と握ってやった。
小さくか弱い手。
「ん…へへッ…」
にんまりと笑った。
すると、抱いていた黒髪の少年は、
「ん…ふしぎですねニコライ…。
しらないひとだといつもなくのに…」
「そうなのか…」
其の時、
「あれ、シグマは?」
と茶髪の少年が問う。
「たしかに…いませんね」
黒髪の少年はきょろきょろと周りを見渡す。
「治、さがしてきてください…」
おさむ、と呼ばれた其の茶髪の少年は、
「ん、わかったあ…」
そう答えて立ち上がり、俺の手を握って来た。
「な」
「ほら、いこ?おにーさん…」
にこりと微笑んで、治は俺の手を引いて部屋の外に出た。
「シグマねー、ママがしんでからおかしくなっちゃったんだ」
「おかしく…?」
「そう、なんかね、しゃべれなくなっちゃったの」
母が死んだ事による失声症か…。
「そうなのか…シグマ、は弟、か?」
「うん、そーだよ!
いつもはね、にこにこしててかわいいんだけどね、いまはぜんぜんわらってくれないのさ…」
少し顔を伏せ、悲しげにも見える其の表情は、
見ている此方も胸が締め付けられる様だった。
「どこだろー…」
火葬をしている広間まで来て仕舞った。
「ぁ!シグマ!」
と治は叫び、火葬されている手前まで走った。
「あっ、おい、!」
駆けて行った先には、白と紫のツートンカラーヘアの少年が、
火葬されている扉の前に立っていた。
「シグマ、どーしたの…?」
シグマと呼ばれた少年は、治の方をちらりと一瞥した後、
また、母が焼かれている扉の先を見ていた。
「ほおら、フョードルもぼくもしんぱいするの、!
だからかえろーっ、!」
治はシグマの腕を引っ張る。
だが、
「っ…」
シグマは無言で抵抗する。
「…きもちはわかるよ…でもっ、もうママはかえってこないの…」
俺はシグマの前にしゃがんで、目の高さを合わせて云った。
「治の云う通りだ。もう母さんは帰って来ない。
でも、お前には大切な家族が他に居る、大事にしてやらなきゃなァ」
そう云った後、シグマは俺にゆっくり近付いて来た。
「ぉ、…?」
そして、優しく抱き付いて来たんだ。
治は、
「ん、すごおい、おにーさんすごいねえ」
とにこにこし乍ら云った。
「ほら、帰ろう」
立ち上がってシグマの手を引いて部屋に戻った。
「…という事だな」
部屋に戻ると、老人達が何やら話していた。
「何です」
聞けば其の内容は、
『死んだ女の子供達を養護施設に預けよう』
というものだった。
「えっ…?」
「だって、誰も育てられる人もいないし、皆忙しいからな」
と笑顔で言うのだ。
酷い。
そう思った。
シグマは握っていた俺の手を余計に強く握った。
ふと奥にいるフョードルとニコライに目を向けた。
フョードルは、何となく勘付いている様子だった。
ひたすらにニコライを大事そうに抱いていた。
「其れで決定だな」
と言おうとした男の声を遮る様に、
「ねえ、!」
治が声を上げた。
「?何だい?」
「ぼくね!このおにーさんといっしょにくらしたいの、!」
と俺を指差した。
「…ん、ぁ?」
突然の状況に付いて行く事が出来ない。
「其れは何故だい?」
男は治に問うた。
すると治はにこにこして云った。
「だって、おにーさんぼくたちのこと、たいせつにしてくれそーだもんっ、!」
きらきらと目を輝かせて云ったんだ。
そしていつの間にか、俺の後ろにはフョードルと、抱かれたニコライが居た。
「ぼくも…治とおんなじです…ね?」
フョードルはシグマの方に目を向けた。
シグマは其れに応える様にこくりと頷いた。
俺は流される儘に、
「ぁ…本当に俺で良いのか、?」
と聞いて仕舞った。
「うん!ずーっといっしょがいい!」
こうして、俺は父になって仕舞ったんだ。
1話目でしたー!
如何だったかな?
こういうのを一度書いてみたかった…!
next→❤️1000
コメント
15件
うへへ、かわいい、、、かわいいねぇ、、ふへへへへ、、、←おまわりさんこいつです
好きですっ!!!!!!!!
( 'ω')クッ!.............................Σ(゚∀´🥒(ω・´ )ガブッ 。。。(lll __ __)バタッ