「ねー、かくれんぼしよ!」放課後、いつも通り友達と遊んでいる日のこと。
「でも、もう夕方だし帰らないと・・・」
そう言うと17時のチャイムが鳴る。
空が緋色に染まっていて、とっくに帰る時間だった。
「まだ帰らないでよー、一緒に遊ぼうよ」
寂しがりの明奈がそう言った。
でももう5時。家に帰る時間だ。
困っていると、まだ帰りたくなかったのか葵が言った。
「じゃあ一回かくれんぼしたら帰ろ」
私が鬼で葵と明奈が隠れることになった。
葵と明奈、隠れるの上手なんだよなー、なんて考えながら探し始める。
・・・さすが二人。なかなか見つからない。
そんなとき、急に流れ星が流れた。
明奈と葵も気づいたようで木の影から出てきた。
どんどん流れてくる星に、二人ははしゃいでいた。
「すごい!今日流星群だっけ」
「違ったはず・・・。なんで?」
空は緋色のままで、流れ星が流れるような時間ではない。
・・・でもせっかくの流れ星。そんなことは気にしなくていいか。
「みんなでお願いしようよ」
私がそう言うと思い出したように二人は手を合わせた。
私も手を合わせ、目を瞑る。願いごとは
「三人でずっと一緒にいられますように」
何回も何回も、強く願った。
それから遊んでいると帰らなくてはいけないことを思い出した。
「葵ちゃん、明奈ちゃん、もう帰ろうよ」
そう声をかける。
「そっか・・・、お母さんに怒られないように帰る!」
葵がそう言って明奈も家の方へ向かう。
「じゃあ・・・、明日もここで待ち合わせね」
コメント
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誰か、ジャンルを教えてください…。これなんのジャンルなんですかね