自分は何処にでもいそうな人間だ
本当に何処にでもいそうな
なんの特技も無ければ権力も金も知恵も無い
そこら辺の人間と全く同じだ
学校や幼稚園の前を通る度に嫌気がする
あんなのは親のエゴでしかない
子はどう足掻いても親の道具になるしかない
親という存在がいる限り
別に偽善者になってまで人間と戯れる意味なんて無いと思っている
それでも何故か絡んでくる奴がいた
アルマというやつだった
正直言って自分はそいつが苦手だった
しかし義務教育でできた友達と絡むなんて行為に意味があるとは思えない
そんな意味もないことを考えながら通学路を歩く
(つまらない)
石を蹴りながら歩く
本当につまらない
いっそ違う世界に行きたいくらいだ
その瞬間
気づいたらトラックが目の前にいた
そして瞬時に理解した
自分はひかれたのだ