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nk side
朝 。
カーテンの隙間から差し込んでくる朝日が瞼を通り越して目に入ってきて 。
それだけで目が覚める 。
よいしょ 、 と体の向きを変えて隣で同じように眠っているりぃちょの背中を見つめる 。
俺は何を思ったか 、 りぃちょの背中へと近付き 、 気付かれないようにふわ 、 と抱き締めた 。
『 … ん ゛ 〜 、 』
そうすると彼は唸って寝返りを打ち 、 こちらを向いた 。
俺は慌ててりぃちょから離れ 、 反対側を向く 。
“ バレてないよな … 、 ? ”
確認したくなり後ろをゆっくりと振り向く 。
『 … おはよ 、 笑 』
振り向くとそこにはまだ目も少ししか開いてなく 、 声も寝起き感満載のりぃちょと目が合った 。
『 な〜にしてたの 、 笑 』
そう言ってにやにやと笑ってくる 。
「 … いや 、 別になんも 、 」
『 うそつき 。 笑 』
「 何もしてないよ … 、 」
『 … ふーん?笑 』
『 まあ別にいいけど 笑 』
うわ 、 うざい 。
こういう勝ち誇った笑顔とか 。
全部分かってる癖に 。
『 ね 、 昨日の夜気持ちよかったあ 、 ? 笑 』
悪戯な笑みを浮かべながらそう聞いてくる 。
… そういえば昨夜はこいつと久しぶりに行為をしたんだった 。
通りでなんだか腰が痛むと思ってたんだ 。
「 … しーらね 。 」
気持ちよかったか 、と聞かれればまあ気持ちよかったけれど 。
正直に言えるわけねえだろ 。
『 照れ隠ししないでよ 〜 、 笑 』
「 別になんとも思ってないし 。 」
『 ふ〜ん 、 そんな事言っちゃうんだ 笑 』
『 証拠 、 見る ? 笑 』
… は ?
何証拠って 。
「 … え 、 何 、 何の事 ? 」
『 え〜 、 まさか覚えてないの 〜 、 ? 』
『 … ほら 、 笑 』
そう言って操作していたスマホを俺に見せてくる 。
その画面には 、
「 ぅあ ゛ 、 ♡ 」
「 あぁ ゛ ッ 、 やらあ 、 ゛ ♡ 」
「 り 、 ちょ ゛ ッ 、 だして ッ 、 ゛ ? ♡ 」
「 … ん ゛ ふ 、 〜〜 、 ♡ 」
… は ? え 、 え ?
スマホに映し出されていたのは約5分にも渡る動画で 、 そこには俺がりぃちょにぐちゃぐちゃにされている姿 。
… まあ 所謂ハメ撮りとかいう奴 。
それを見たりぃちょはにこにこしながら 、
『 昨日のハメ撮り 〜 、 』
『 こんなに気持ち良さそうに俺の名前呼んでくれたのになあ 、 ? 笑 』
「 やだやだやだやだ !! 」
「 見ないで !! 」
あは 、 と笑いながら動画を閉じて俺の方を見る 。
『 … また撮らせてね ? 笑 』
「 ぜっっったい嫌 。 」
「 … もうやだ … 、 」
『 最中は何でも言う事言う事うんうん言ってくれて可愛いのになあ 、 笑 』
「 あー 最中だけで悪かったですね 。 」
『 … 勿論 、 いつも可愛いけどね〜 』
付け足しじゃねえか 、 なんて思ったけど悪い気分では無いので胸の中に秘めておく 。
『 … ね 、 今日もやろ ? 』
「 … 無理 。 」
『 なあんで 、 !! 』
「 いたいもん 、 腰 。 」
『 優しくするから 、 ね ? 』
そんな事言ってこいつは優しくしてくれたことなんか1回も無い 。
「 うそつき 。 笑 」
『 … え 、 』
ざまあ 、 なんて言いながらべ 、 と軽く舌を出し威嚇する 。
するとりぃちょは少し驚いた顔をしたあと 、 直ぐに表情を変え 、 にやと口角を上げる 。
やらかした 、 なんて思ったのも束の間 。
『 … うわ 、 今の唆るがちで 。 』
『 ちょー可愛い 。 』
そう言って俺に覆い被さってくる 。
「 馬鹿 !! 馬鹿馬鹿馬鹿 !! 」
『 んえ 〜 、 いーじゃん 。 』
『 朝からする背徳感 、 最高だよ ? 笑 』
『 … しかも 、 ニキニキから煽って来たんだし 。 笑 』
「 無理やだ しんどい … 」
『 … 拒否権なんか無いって知らない ? 笑 』
そう言って唇を重ねてくる 。
… そこで嫌がらない俺も俺なんだろうな 。
結局いつもあいつのペースに呑まれて 。
俺が主導権を握る 、 なんて事は一切無くて 。
… まあ俺もあいつの手の平で踊らされてるようなもんなんだろうな 。
別に嫌じゃないから良いけど 。
こんな事絶対あいつには言わないけどね 。
そんなことを考えながら今日も俺はあいつの深い深い愛の沼へと沈んでいく 。
── もう抜け出せなくなるほど 。
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