天馬家
奏「お兄ちゃん、今何やってるの?」
司「ショーの原稿を考えているんだ!」
奏「へぇ〜、凄いね!」
司「嗚呼!未来のスターだからなぁ!!」
奏「ふふ、頑張ってね」
司「ありがとな!」
奏「うん」
奏「お姉ちゃん、何作ってるの?」
咲希「ふっふっふっ!今はね~、クッキーを焼いてるの!」
奏「そうなんだ、食べたいな…」
咲希「お兄ちゃんが来たら食べよっか!」
奏「うん」
???
こんな幸せな毎日が続くと思ってた。
…いや、勘違いをしていた。
…
私はその頃お兄ちゃんの部屋の前のドアに居た。
コンコンとドアを叩く。
けど、返事がない。
勝手に入っていいのかな?
…入るか。
奏「入ります…」
奏「なにこれ?日記?」
そこにあったのは、お兄ちゃんの日記だった。
あまり汚れてもいないので、今も日記を書いているのだろう。
お兄ちゃんには悪いけど…少し読んでみようかな…。
ページを開くと、…。小さい頃から書いているのであろうお兄ちゃんの字が書いてあった。
…
△△月 〇〇日
今日は咲希と公園で遊んだ!
公園には白い髪の子がいつもいた
なにか理由があると思って、僕は話しかけてみた
そしたらその子は帰る家がないって!
お父さんが家出かな、と言っていた
僕がどうしようと思っていると、咲希が家族にしよう、と
お父さんとお母さんは、困ってたけど、咲希が駄々をこねて、結局家族にすることにした
…
…白髪、私の事?まさか…そんなわけ
そう思いながら私は恐る恐る次のページを開いた
…
△△月 〇〇日
今日は家族になったその子と遊んだ
その子の名前を聞くと奏といった
なんでその子は家がないのか聞くと
お父さんとお母さんが死んだ。と…。
あとは、それと、僕と同い年なんだ!
だけど何故か、内緒にね。と親に言われた。
なんでだろう?
…
パリッと写真が入っているケースにヒビが入った。
ついでにプツン、という音とともに…
ヤバいと思いながら、写真のケースを拾う。
所々に、反射した自分の顔が映る。
奏「…酷い顔」
私は…お兄ちゃんと同い年か。じゃあ咲希ちゃんは年下なんだ。
そう思いながら、
誰かが階段を登る音が聞こえる。
逃げようと思っても…足が動かない。
なんでだろ?おかしいなぁ笑
司「はぁはぁっ、奏!? 」
奏「お兄ちゃん…、いや、司。私は…ここの子じゃ…ないの?」
恐る恐る聞いてみた。違うよって言って欲しかった。
けど、そんなこと言ってくれるわけもない。
だって本当は家族でもなんでもないんだから。
司「…ごめんな」
かすかに、ほんの微かにそうお兄ちゃん、司が言った。
…大粒な涙を流しながら。
奏「そっか…!」
頑張って偽りの笑顔を作る。
こんなお兄ちゃん、ううん司の顔初めて見た。
私のせいで…?私は誰にも幸せに出来ることは出来ないのかなぁ…?
もう私は…ここにいることはあまりないのかな…笑
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♡←押してくれると嬉しいです!!
バイバイ~!
コメント
4件
続き待ってました!