シリアス的に書いてみました。
荼毘の正体までの、ネタバレ含みます。
戦地から逃げ出す為、敵連合を背に乗せたギガンドマキアが地面を割った。突如として崩れ去っていく地面に、多くのヒーローが構える暇もなく落ちていく、意識があっても怪我をしていてもしていなくても、落ちていく。逃げる隙が、あればいいのだ。落ちた先でヒーローが死のうが関係ない
関係ないはずなのに、1人のヴィランがギガンドマキアの背から飛び出した。
「荼毘!?」
「彼奴は何を考えているんだ」
荼毘は、落ちていくヒーローをあしらわい地平線の向こうへ消えて行った
まるで、流れ星だ、 緑谷は思った
手が届きそうで届かない先で意識のない焦凍が落ちている。このまま落ちれば間違いなく、
と最悪の想像をして、懸命に手を伸ばしている時だった。
青い炎を宿した男が、焦凍を掴み、抱き抱え流れ落ちた。
崩壊が止んだ。ぐるりと辺りを見渡せば、無事だと手を挙げる者、多数の怪我人を抱え守れた事に安堵する者と様々だ。その中で1番目立っていたのが、焦凍と荼毘だ。
荼毘が、意識のない焦凍を抱え、座り込んでいる。
荼毘に戦闘の意志は感じられないが、近くに居るものはいつでも動けるようにと、痛む体を誤魔化し臨戦体制に入る。
「殺したいんじゃ無かったのか」
緑谷が聞いた。焦凍を守るように腕を回している荼毘に。ころしたいよ、ころしたいんだけどさ、と荼毘は更に強く焦凍を抱き締めた。
荼毘の心臓は、まだばくばくと落ち着かない脳内に、あの一瞬が焼き付いて離れない。
意識が無いまま宙に放り出され、落ちていくおとうと
ーー焦凍
体が勝手に動いていた
「はは、 」
狂気じみた笑みが響く同じ血を持っていようが、とっくに捨てたかぞくだ、おとうとだ。あいしていないひとだ
「なぁ、焦凍、」
それでも、俺はまだ、お前のおにいちゃんだったらしいよ、
泣き、叫び、怯えるおとうとは、もう居ないと言うのに、守るべき時に、守ることをしなかったと言うのに。
今更、手を伸ばした。
「まもらなきゃって、おもっちまった」
こちらから縁を切って、地獄を見せようとしていたのに、自分勝手だ、
ただあの一瞬で昔に交わした、一度も守ったことの無い約束を思い出しただけなのに。
『お母さんが居ない時、貴方が焦凍を守ってあげてね 』
燈矢、その炎は、傷つける為にあるんじゃないのよ
『頼りにしてるよ、ヒーロー《おにいちゃ ん》、』
ただ、それだけなのに、
荼毘になる前に捨てたはずの兄の顔が心の奥底から、
“ぼくがきた”と、笑った
はい、ひぃたさんです。
僕投稿してないですが、こういう感じのノベルの下書きが滅茶苦茶あるんですよ、これ、その1つです
誤字がありましたら、言って欲しいです。
最後の最後でふざけてごめなさい。
コメント
5件
めっちゃ好きです!! 敵になっても焦凍を守ろうとする荼毘めっちゃ好きです!!
こういう感じのやつ(語彙力ッ)投稿するの初めてだぁ、誤字ってたら言ってくれると嬉しいです。修正します。 こういう系もっと投稿したいなぁ……と思っています。