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「お前にそんな気がなくても若井が傷ついたのは紛れもない事実なんだよ…
だからお前を殺して俺も死ぬ。若井のところに行く。涼ちゃんは…もう殺した」
は?殺される?
無理無理。俺はまだまだ遊んでいたい
勿論女の子とね。それに涼ちゃんはもう殺した?元貴が?
「嫌だッまだ死にたくないッどうしちまったんだよッ?いつもの元貴に戻れよ!!」
俺は必死に元貴に訴えた。まだ死にたくないと。元に戻れと
「狂わせたのはお前だよ?…高野。
だからお前は責任もって俺と一緒に死ぬの。死ぬ義務があるのつべこべ言わずにちゃんと言うこと聞いて?」
「嫌だッこんなのおかしいだろッ!!
若井に会いに行かなかったのは事実だけど…女の子との予定が入っちゃっただけであって本当はちゃんと会いに行くつもりだったし…!!
最近元貴達と上手く行ってなさそうだったから励まそうとしただけだし…!! 」
俺は言ってから大きな過ちに気づいてしまった。どうしようもない過ちに
「女の子ことの予定…?」
「それはちがッ… 」
違わなくなんかない。本当のことなんだから
「お前…そんな理由で若井を苦しめたのかよッ!!」
元貴は容赦なく俺の心臓を突き刺してきた
…痛かった。今まで感じたことの無いような痛さだった
「…そんなやつだとは思ってなかったよ」
元貴のこの言葉を最後に俺の命は尽きてしまった
…高野と涼ちゃんを殺した。この手で
「あーあ。やっちゃったなぁ… 」
高野は最初から殺すつもりだったけど涼ちゃんはそんなつもり無かった
高野を殺しに行くと涼ちゃんに話したら必死に止められたから殺してしまったのだ
だってしょうがないでしょう?
全部全部高野が悪いんだから。僕はなんにも悪くない
でも…高野を殺す直前、若井の悲しそうな顔が見えた。今にも泣きそうなひどい顔
「どうして…?僕は若井のためにやったんだよ?」
僕は悲しくてたまらなかった
全て貴方のためにやったことなのに
僕は高野の家では死にたくなく、若井の家に行った
若井の家に行くと、涼ちゃんの死体があった
当然だ。若井の家で殺したのだから。
涼ちゃんの横に寝そべって僕はこれまでのことを考えていた。
沢山あったなぁ…楽しかったこともあるし悲しかったこともある。辞めてしまおうかと思った時期もあった
でも今ではそれら全てが僕の。ミセスの大切な思い出になっていた
僕は泣いていた。死ぬのが怖いのだろうか
そんなはずはない。もうこの世には生きる意味がないのだから。
大事な仲間を病気で亡くし、最愛の人と大嫌いな人はこの手で殺してしまった
世間が僕を生かしてはくれないだろう
「今行くからね…滉斗、涼ちゃん」
僕は自ら28年という短い人生に幕を閉じた