生徒たちが混乱しているのもお構いなしに僕達は急いで説明した。
僕達が Daphne odora ということ、ここが狙われているということを。
「Daphne odoraってあの?」
「まじかよ、俺たちこれから死ぬのか?」
そう、僕達は一般人の間でも少し有名なのだ。
生徒たちがざわざわするのも仕方ない。
「はぁあ?誰がお前らのこと信じるかアホ!」
「そもそもなんで俺らが狙われなアカンねん!」
そう言ったのは倫のチームメイトの 宮 侑 だった。
「そ、そうだぞ!」
それに続けて烏野の翔陽が言う。
文句を言っても何もされないことに気づき後に2人の後に続いて文句を言う人が出てきた。
当然だろう。
突然意味のわからない格好をして意味のわからない話をするのだから。
そんな文句を聞いていられなかったのか倫が口を開いた。
「信じられなければ、信じなくてもばいいけど、それで死ぬのはアンタらやで」
「死にたいんやっら別に構わへんけどな笑」
狂気的に笑う倫を見たバレー部は恐怖し静かになった。
「ちょっと、リン!」
挑発する倫を止めるように賢二が言った。
「なに?」
「今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょ。」
「そうだよ、やめなリン」
英が賢二に便乗するように言う。
「アキは内心言ってたでしょ」
「……そんな事は、ない….」
「図星笑」
緊張が解けて僕もノリに乗ってしまった。
「賢二が言った通りそんなことしてる場合じゃないよ。」
「あと5分でこっちに来る。」
研磨がスマホを取り出し僕らに言った。
僕らの空気は変わり、皆を舞台に集めさせ、目を瞑るよう言った。
さっきの倫の発言のおかげで皆は素直に動いてくれてある意味よかったのかもしれない。
ボス、京、英、僕で体育館の中を
倫、賢二、研磨は体育館の外を。
僕らは計画通り、各々の位置に着いた。
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次の話から国見視点でやります。
コメント
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フォロー失礼します!! 続きお願いしますm(_ _)m