・まふゆ×瑞希 まふゆ攻めの瑞希受け ・話にはそんなにメインで攻め受けはっきりしないはず。ほんのりある程度 。
・戦時中の話なので、場合によっては過激な表現あるかも、私の気分次第。一応注意
・男性妊娠の描写が多分きっと少しあるので、地雷の方は気をつけて
・キャラが多分死ぬ。 私も死ネタは苦手なので死んで終わりじゃない。死ネタ苦手な方でも安心して見てもらえると思います。
・キャラが死ぬところを見るのが嫌って人もいると思うので、死ぬシーンは単体であげます。嫌な人は死ぬシーン飛ばしちゃってください
・連載、のんびり少しずつあげてくつもり
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少し、昔噺でもしようか
1934年 春
15時まで、ちょっと散歩に行こう_。
出会ったんだ。
揺れるアネモネのように、空を駆けるコムラサキのように、楽しげに跳びまわるうさぎのように。儚く…幼く、可愛らしい君
そんな君に、ボクは盗られた。
見た瞬間に、心が少しトロっとした光と甘さの、初恋というクリームに優しく包まれて。スポンジのように柔らかく幼い心には、すぐに染みていった
あぁ、運命ってあるのだな
胸焼けしそうなくらい甘ったるい
おやつの時間はまだなのに
まふゆ「ねぇ」
見惚れていたらいつのまにか話しかけられていた。びっくりしてしまい少し体を震わせ、その子の姿を改めてみてみる。
やっぱりとても綺麗で…あと、ボクより少し背が大きい
まふゆ「あなた、可愛いね!名前は何ていうの?」
無垢に笑い手を握る君に、ボクは名乗った
「暁山瑞希、だよ!君は?」
まふゆ「私は朝比奈まふゆ。」
朝比奈…あ、父様が話していた。最近すごい勢いで成長してる財閥だって。 財閥っていうのがなにかはよくわからなかったけれど
瑞希「…君はなんでこんなところにいるの?」
少し気まずくなって、話をふってみた。
ここは街から少し離れたところにあるお花畑だ。なぜ街の方ではなくこちらにいるのだろうと
まふゆ「今日お父様が紹介したい子がいるって言っててここの近く まで来たんだ。それで、その子の親と話してくるから、近くをみたりしてなさいって言ってて…」
まふゆ「えっと、それで…召使さんがいいところを知ってるって、ここまで連れてきてくれたんだ」
そういやボクも今日はお客様が来ると聞かされて、普段あまり着ないようなものを着させられた。もしかしたらこの子がお客様なのかな?そしたら嬉しいなぁ
瑞希「そうなんだ。ここ、綺麗だよね!」
まふゆ「うん。それにあなたみたいな綺麗な人とも会えたし来てよかった」
綺麗、だなんて言われるのは少し照れる
瑞希「君も!その…すごく、綺麗だよ」
まふゆ「ふふ、ありがとう。」
瑞希の父「瑞希?こんなところにいたのか…それに娘さんも、丁度いい。この子がお客さんだよ」
瑞希「父様!」
やった!この子ともっといられるんだ
まふゆの父「こんにちは。君が瑞希君だね?2人共もう仲良しになったのかな」
瑞希の父「そしたら嬉しいよ。なにせ2人は許婚だからね。相性が悪かったらどうしようと思ったさ」
瑞希「父様、許婚って何?」
瑞希の父「未来でお婿さんとお嫁さんになる約束…かな。」
お婿さんとお嫁さん…?? ボクがこんな可愛らしい子と、そんな関係になれるの?
嬉しい。とても嬉しい。
たった今一目惚れした相手とそうなれるなんてボクはなんて幸せだろう。
まふゆの父「ほら、桜が綺麗だよ。折角だからあそこで少し二人でお話してきなさい。」
まふゆ「うん。行こう、瑞希」
瑞希「あ、う、うん!」
まふゆ「ふふっ、うれしいな。まさか瑞希とだなんて。」
瑞希「ボクも嬉しいよ。」
まふゆ「こんなこと言うのは少し変かもしれないけれど…さっきあなたを一目みて、あぁ、これからずっと一緒にいるんだって思ったんだ。」
あぁ、それはボクも…
瑞希「ボクも、運命の人だって思った。」
まふゆ「私達、どこか似てるのかな?」
なんて、君は花と一緒に可愛らしく笑う。
満たされた時間はあっという間のようで、父様たちが呼ぶ声が聞こえた。
まふゆ「もう帰らなきゃいけないみたい」
少し悲しそうな顔を君は見せながら、君は花…アネモネを摘んでボクに渡した。赤と、青と、紫色
まふゆ「でも、明日もまたくるからね。」
そうやって、数秒ほどボクを見つめたあと、君はそっと接吻をした。
その時間だけは、ゆっくりに感じた。
なんて甘くて優しいのだろう。
あぁ本当、吐いてしまいそうなほどに
その日のボクは、おやつを少し残した。
君からもらった甘い味を、忘れてしまいたくなかったから
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なんなんお前神すぎんだろ(?) 文才よこせ!!!()