体調不良なんて、いつも突然に襲ってくる。今日だってそう。いつものように学校に行って授業を受けて。なんとなく体が重いな、なんて考えながら部活に行って。帰ってきたら顔が赤いと言われて熱を測る。
_ピピピピ
電子音が鳴る。
「だる」
視線の先には38度5分と表示された体温計。
熱を自覚したら何だか体が重くなってきてそのまま眠りにつく。
気持ち悪い。
そんな感覚で目覚めたのは午後4時。
「ッえ゛…ッ、ん゛ぅ……」
やばい。このままだとここにぶちまける。それだけは避けたい。
「…誰かッ…んッ゛…」
本当は頼りたくなかったが、連絡先の1番上にあった番号に電話をかける。
もう誰でもいいから出てくれ。
「もちさん?どしたぁ?」
ふわっちか。
なんだか聞こえた声に安心してしまってそのまま意識を手放す。
「ちょ、もちさん!大丈夫っすか!」