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ここできるのー?!めっちゃ続き楽しみなんだが!!
次回からやっとバー編です.....
「いや、なんでおんねん」
「えー、せっかくならせんせーと話したいじゃない?わかるっしょ?」
「わからんわからん」
あの後、後ろからダッシュで走ってきたニキに追いつかれ、2人並んで廊下を歩く。職員室と昇降口は隣にあるから、必然的に最後まで一緒に歩くことになった。校舎にほとんど人は残っておらず、運動部の掛け声だけが遠くからかすかに聞こえるだけだった。
「ねえ、せんせーは週末なんかするの?」
「いや….特に予定はないんやけど….まあ、久しぶりに飲もうかなとは」
「へぇー、先生も飲むんだねえ、お酒。彼女とかぁ」
「おい、彼女はおらんって言っとるやろ」
「またまたぁ〜、絶対いますやぁん」
「おらんおらん!きしょい関西弁やめろ、というか敬語はどこ行ったんや、俺一応教師な?」
「はにゃ?」
「はぁー…」
「wwww」
会話して改めて実感するトーク力。自分も教師という職業柄ある程度話せる方だとは思うが、それとも違う感覚。テンポを作るのが上手いのだろう。気づいたら彼のペースに乗せられている。
(こいつ、なんか気に食わんな…)
生徒には等しく、適度な距離感で接してきたのに、初めてそんなことを思った。別になにか不快なことをされたわけでもないのに。主導権を握られているのが嫌なのかもしれない。我ながら大人げない。別に大人になりたかった訳でもないが。
ひとしきり笑ったニキがまた口を開く。
「僕は今から遊びに行くんすよ〜」
「今から?クラスのヤツらもうみんな帰ったやろ?」
生徒のプライベートに首を突っ込むのは良くないと分かっていたが、つい反射的に突っ込んでしまった。
「ああ、恋人か??校内で作ったら噂になりそうやし、他校とかやな?」
「やだなぁ、先生。僕に彼女なんているわけないじゃないですかぁ、誰か1人なんて選んだらほかの女の子たちが嫉妬しちゃうでしょ?」
「…お前、そのムーブこれ以上続けたらどつくぞ、」
「わぁ、暴力反対!教育委員会に訴えてやる!!….普通に他校の男友達ですよ」
「ほーん…」
「なに??王子の素顔気になっちゃった???別に何も無いけどなあ、あ、着いた。じゃあね!せんせーも連休楽しんでねー、さよならーーー!」
「お、おう、あんま遅くなるなよー、、、」
(嵐みたいなやつやな)
昇降口へとかけていくニキ。教室を出た時とは反対に今度は俺が廊下へと取り残されていた。