「 長 」
irxs
nmmn
5 × 4
: ないこ 様 、此方の資料をご確認下さい
4 : ん 。… ねぇ_、いつになったら俺はあっちに行けるの。
: … さぁ、あっちに行けるまであとどれぐらいなんでしょうね、 …
: 当分 、行けないよ。
ないくん_
4 : はぁ゛ッ … ねぇ 、いふまろ 、… 俺頑張ってるよ。
4 : いふまろ゛ッ…おれ、4年間も゛ッ … 頑張って ゛ぇ、ッまろとまた話すために゛ッ 頑張ってるよ゛ッ
おれは天界をまとめる役をしている。
いふまろ(以後まろ)、とは俺の最愛の人だ。
まろとは4年前に離されてから一度も会えていない。
俺は、俺たちは、4年前普通の人間だった。
4年前までは。
5 : ッ゛…ぉ゛ぐ…
4 : まろッ゛!!
4年前、俺達は、とある戦争に巻き込まれた。
5 : ないこ゛ッここは危ねぇッ゛違うとこ逃げるぞ゛ッ
4 : は゛ッふ゛ッ…ぅ゛…
戦争に巻き込まれた俺達は、逃げ、生きることに必死だった。
びちゃ、ッ゛
5 : ふ゛ッ … ぁ .゛….ないこ゛ぉ゛ッ血 、゛ッ
4 :ま゛….ぉ、…゛ごふ゛ッ
俺は逃げている途中に腹部を銃弾に突かれ、血で塗りつぶされていた。
4 : ひゅ~゛ッ … ~ ….゛
5 : ないこ゛ぉッ゛息して゛ッねぇ゛お願ぃ゛ッ
5 : ないこ゛ぉッ゛
4 : ぁ゛…ぉ゛ッ …ぁ 、しぇく、ッ゛って、
5 : ないこ゛ッ喋らんといてや゛ッ゛
4 : ぁ゛、ぃぁぉ゛ッ…ニコ
5 : ひゅ゛ッ…な、ぃこ゛…?
5 : ないこ゛ッ、ないこ゛ぉッ゛
5 : …゛…ぁ ー 、…ねぇ、ないこたんが居ない世界なんて、…゛
バン、ッ゛
5 side
5 : ん゛…ここ、..
ないこが死に、自分も死んだ後、気づいたらふんわりした短い草原に居た。
5 : ぁ …゛ッ … 泣
ふと、横を見ると、銃弾に突かれた腹部は綺麗に元通り、そして真っ赤に染っていたはずの最愛の人、ないこが、桃髪の綺麗な髪を揺らしながら横になっていた。
5 : な゛いこぉ゛ッ …? 泣
4 : ん゛ッ … …まろ…゛?
5 : ないこ゛ッ、 ないこ゛ぉッ゛泣
5 : ないこ゛ぉッ…また゛会えたぁ゛ッ…泣
死んだはずのないこがいる。と言うことは、ここは死後の世界、なのだろうか。
4 : もぉ、まろ゛…まろは泣き虫だなぁ、笑
4 : かっこいい顔が台無しだぞぉ…笑
5 : ッ ….゛泣
4 side
起きたら、俺は死んだはずなのに、まろと隣同士で倒れていた。
起きた場所は短いふんわりした草原
斑に白いふんわりしたが生えていたり、とても心地よい場所だ。
4 : ん、…まろ落ち着いた?
5 : 、゛おん、..ッ
4 : ..笑
数十分ずぅっと泣いていたまろは目の周りを真っ赤に腫らして、俺に抱きついている。
ちょうどいい位置に頭があるため、優しくふんわり撫でてやる。
まろの髪は、ふんわりしていて撫で心地がいい。
撫でてやるとまろは、くすぐったそうにしながらも、心做しか、嬉しそうに少し笑っている気がする。
4 : …ここ、何処なんだろうね、?笑
5 : ぎゅ、っ…
問いかけても抱きつく力を強くするだけで答えがない。
これは等分離してくれなさそうだと思っていると、まろから答えが返ってきた。
5 : …ないこたんと一緒ならどこでもええ..。
1度、手放してしまった俺の事をもう二度と離したくないそう。
1人でここが何処なのか、考えていると、少し強めの風が吹いた。
さぁ、~ ッ
いまさっきまで綺麗にふんわり動いていた白い花が散る。
5 : 、ッないこ、ッ゛
急にまろが俺の名前を呼び、力強く後ろに突き放してきた。
4 : え、?
ふぁさ゛ッ
突き放された瞬間、いまさっきまで俺がいたところに黒い何かが通る。
4 : ぃ゛ッ、
押されて、頭を少し強打してしまったため、少し頭がふらふらする。
そんな中、目を開くと、俺の視界にはただ黒い羽根が舞っていた。
俺の視界からまろが
消えていた。
4 : ッ゛?!ま、ろッ?
: ..きゃはッ笑
: ねぇ~、大事な人ならずぅっとまもらなきゃ、笑笑
: だめでしょ?
背後から声がし、後ろを向くとそこには水色の髪に、毛先に少々紫のグラデがかかっている、黒い羽根の生えている見たことの無い者が立っていた。
水髪はこちらを光のないくすんでいる眼でじぃっと見つめてくる。
桃 : まろを返せよ゛ッ!
突然現れ突然まろを奪っていった水髪にカッとなり怒鳴る。
: …嫌に決まってんでしょ。
当然ながら嫌だと返される。
そんな水髪の顔は、先程までのにこにこしている少し不気味な笑顔じゃなく、真顔になっていた。
桃 : …っ、..まろを返してよぉ,゛ッ…泣
: じゃあね、この子は貰っていくから♪
桃 : ねぇ、いやだっ゛泣
少しの抵抗も間もなくまろは水髪に連れていかれてしまった。
桃 : ぅあ゛ッ..ひぐッ、…泣
2度も愛人と離れ離れになってしまったという現実から逃げてしまいたい。
: …ぁ ~ ぁ…可哀想に….笑
桃 : ふ゛ッ…ぁ゛…?泣
: ねぇ、君ないくんだよね
俺が泣きじゃくっている所に、赤髪の小学生くらいの男の子が話しかけてきた。
桃 : …ひぐッ゛…ず゛ッ…だ…れ…゛っ…泣
: 俺?
赤 : 俺はりうら!
赤髪はりうらと名乗った。その後、色々教えてもらった。
ここはどこか
りうらは何者か
今さっきの水色は誰か
まろはどこに連れていかれたのか
色々聞いて、話して、最後に聞いた。
桃 : …ねぇりうら、俺とまろ、なんで離されたの?
りうらに離された理由を聞くとりうらの顔が一瞬曇った。
赤 : …1つは、いむが気に入ったから。もうひとつは、…
赤 : …まろが、”罪”を犯したから。
桃 : …罪?
どうやら俺とまろが離された理由は今さっきの水色が気に入ったのとまろが罪を犯したかららしい。
赤 : そう、罪
まろが生前、罪を犯していた記憶が無い。
あんなに潔白な、嘘を滅多につかないまろが何を犯したのか。
桃 : …罪って、具体的に何を犯したの?
赤 : …まぁ、自殺…?簡単に言うとね。
赤 : 心中…みたいな、まあ要は、ないくんが腹部を撃たれて、息を引き取った後にまろは自分から死んだんだよね〜、
赤 : …まぁそれが罪とみなされたみたい。
赤 : 上の人が決めたからりうらはわかんないけど〜!
桃 : …ふーん
とりあえず、なんで離されたのかはわかった。
桃 : …で、りうらは俺を連れにきたの?
赤 : ん〜、まぁ概ね?
赤 : あとは俺が喋りたかった〜ってとこかな
桃 : …話を聞く限り、まろみたいになにかやらされるんだろうけど、何をしたらいいの?
赤 : …話が早くて助かるよ〜、ないくんには
赤 : この天界のまとめ役、長をしてもらおうと思う。
桃 : …は…?
てな感じで今に至る。
まろは、俺と逆で地獄の長を務めさせられてるらしい。
俺らが、次会えるのは役が終わった時。
次の器が、天界、地獄の長に匹敵する器が現れた時、だとりうらが言っていた。
桃 : …絶対会うから、まろ、次会えるまで頑張ろうね。