attention
ちょっとpnmb要素あり((これって付き合ってなかったら要素ない…..?
ちゃんとrdpnです。そこはご安心を。
↓
ザッー
「………」
俺は雨が嫌いだ。単純に濡れるのは好かないし、それに……
……昔好きな人に告ったときの天気がちょうど雨だった。ただそれだけだ。雨の日になると、体育館の裏で告白を断られ、そのままびしょ濡れで家に帰ったことを思い出す。しかも、当てつけなのか分からないけど、その好きだった人からLINEで親しげな男性と一緒に写っている写真を送り付けてきたことも鮮明に思い出してしまう。
その頃は本当に精神が不安だった。だが、そんな俺を気にかけてくれる人がいた。それは、らっだぁだった。高校生から親しくしており、その子に告白することも報告していた。その子から告白を断られ、挙句写真を送り付けてきたことを電話で彼に相談すると、「まかせろ」といい、そのまま電話が切れた。
その次の日、その女の子に謝られた。どうやら、その子はらっだぁに気があったらしく、随分前から言いよっていたようだ。写真に映り込んでいる人はただの仲の良い他校の男子だったそうだ。らっだぁは俺がその子を好きだったことを知っていたため、俺のために自分に言いよっていたことを言ってくれないでいた。だが、さすがに今回のことは堪忍袋の緒が切れたのか、その子を詰め寄って俺に謝るよう指示したようだ。
正直もうその子とは関わりたくなかったので、許しておいた。だが、その直後、らっだぁの連絡先を教えて欲しいとせがってきて女子というのは本当に怖い生き物なのだと知った。もちろんこのことも彼に言って気をつけておいてと忠告しておいた。
このことから数ヶ月が過ぎた。最近なんか体が変だ。でも、ずっとじゃない。彼といる時だけ何故か心臓が痛くなる。鼓動が早くなったり、ちょっと彼と目を合わせるのが苦手になった。もちろん、俺はなぜだか知っている。でも、知りたくない、認めたくない。だって、彼は俺に気なんかない。それぐらい知ってる。ただの友達、ただそれだけなんだ。逆に、女子からモテモテでそれに勉強もできてスポーツもできる。そんな彼と友達になれたことが奇跡だ。
彼といる時苦しい。ずっとここままこの関係で終わりを迎える。彼だって好きな人ぐらいいるだろう。どうすればいいんだろう…….、どうしたらいいの?
「….と?、….いんと?ぺいんと!」
「あッ、ごめん…..、」
「大丈夫?最近なんかボーッとしてることが多いよ?」
「……大丈夫だから、心配しないで。」
「そう?……困ったことがあったらいつでも相談してね?なんでも乗るよ!」
「…….らっだぁってさ、好きな人、いる?」
「え….あー、いる…..かも、」
「そう、応援してるよ!」
「……..うん、ありがとう」
これでいいんだよ。そばで応援出来ればそれでいい。俺たちは男同士だから、この恋愛は一生叶わない。彼が幸せになってくれればそれでいい。俺はそれだけで幸せだ。
「ねぇ、ぺいんと。」
「どうしたの?」
「…….今日さ、俺の家泊まりに来ない?」
「まじ?全然いいよ」
「今日親いないから夜更かししようぜ!」
「おけ!ゲーム大量に持ってくわ!!」
らっだぁの家に泊まるのは初めてだ。家に帰ってから着替えやお菓子、ゲームをバックに詰め込んでらっだぁの家へと向かう。お風呂は彼の家で入っていいそうだ。
ピンポーン
「はーい、」
「お邪魔しまーす」
「先に風呂はいる?」
「あー、俺長風呂派だから先に入っていいよ」
「おけ」
さて、暇だ。……ゲームでもしよ。
ゲームをしていると、雨が降り出した。それも結構な激しさだ。洗濯物とか取り込まなくていいのだろうか。濡れたままだとらっだぁが怒られそうだし優しさで取り込んどこ。
ベランダにでて、洗濯物を取り込む。すぐに取り込んだためあまり濡れていなかった。これどうしよう、畳んだ方がいいかな?まぁ、どうせ暇なので畳んでおいた。
洗濯物は男物のしかなかったので、全部らっだぁのものぽかった。ハンカチ、靴下、洋服、…..下着、さすがにか、うん。ハンカチと靴下と洋服だけを畳んでおいて、机の上に置いておいた。置いた時にちょうど彼が戻ってきた。
「上がったよー、…..あれ、これ、」
「雨が降ってきてたからね。濡れると困るだろうし、」
「ありがと、…..下着は?」
「いや、らっだぁは触られたくないかなって、」
「全然畳んでてよかったのに、まぁ、お風呂早く入ってきな」
「うん」
お風呂に浸って少し考える。下着、畳んどいた方が良かったかな。……..、らっだぁって俺の事どう思ってるんだろ。いや、ただの友達なんだろうけど….、あんまり考え込んだらダメだな、上がろ。
「あっつ〜、…..」
「あ、上がった?」
「うん、で、何する?」
「うーん、まぁ、ゲームするか」
「マイクラやろーぜ」
「アスレ?」
「んなわけないだろ」
「そうだよねぇ、ぺんちゃんは俺より下手だから勝てないよねぇ」
「うざ〜w、」
ずっとこんな関係が続くといいな。
「…..ふわぁ、」
「眠い?」
「うん…、そろそろ寝たいかも」
「じゃあ寝るか」
「ベッドひとつしかないから一緒に寝るぞ」
「え、いや、俺床でねるよ」
「いやいや、床はダメだろ。」
「…..わかったよ」
何故からっだぁと添い寝することになった。正直さっきまでの眠気が吹き飛んだ気がする…..。今は向き合って寝ている。でも、らっだぁの方が体がでかいので、今俺の顔は彼の胸元にある。…….抱きついて、いいかな、
「…..ねぇ、らっだぁ、寒いから抱きついていい…..?」
「ん、いいよ」
ギュッ
俺が腕を後ろに回すと、彼も腕を後ろに回してくれた。幸せだ。このままここで時が止まって欲しい。でも、おとぎ話でも時が止まらないように、俺たちの時も止まらない。
「ねぇ、ぺいんと。」
「ん、何….?」
「ぺいんとって、好きな人今いる?」
「……いる、かも….」
「誰?」
「教えない。逆にらっだぁが教えてよ」
「俺?あー、……、可愛い子、かな?」
「それヒントじゃん。それに、そんな人沢山いるよ、」
「ぺいんとが教えてくれたら俺も教えるって、」
らっだぁって言ったら彼はどんな反応をするのだろうか。もしかすると最悪この関係が崩れてしまうかもしれない。やだ、それだけはやだ。
「……グスッ…..」
「え、え、なんで泣いて…..、」
「おれぇ、ら、らっだ、ヒクッ、らっだぁのことが….好き、なの…..グスッ」
「ごめん、グス、でも、らっだぁにとっては、ヒクッ、迷惑…だよね、」
「そんなことない!俺も、ぺいんとの事が好き。ずっと、会った時から」
「…..ほんと?俺の事、好き?」
「うん、大好き。愛してる」
「……ふへへ、良かった、嫌われなくて…..」
この日から俺はちょっぴり雨の日が好きになった。
コメント
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こういう系ガチ好きです😇😇😇😇