きりやん視点
…そう…だよな
敵種族…そうだよ…
俺は人間であいつは吸血鬼
自分と同じ種族の仲間を殺されてるんだ。沢山。
そりゃ信じれるわけない、
でも、俺は本当に、ただ、仲良くなりたいだけなのに。
助けたいだけなのに。
どうしたらわかって貰えるんだろう。
…無理なのかな…
そもそも吸血鬼に信用して貰えるように、心を開かせるにはどうしたらいい…?
人間でも分からないのに。
吸血鬼なんてもっと分からない。分かるはずがない。
だって俺は人間だから…
俺はぐるぐると考えながらぶるーくが進んでいた道を後ろから歩いていた…
…彼の背中が遠い
もう関わらない方がいいのか…?
その方が俺のためにも、あいつのためにもなるのかな。
? 「あれ?きりやんこっちじゃないよね?」
やん「…?」
あ、きんとき…
きん「?どーした?」
やん「あ、いやなんでもないよ。おはよ」
きん「…おはよ」
…きんときに相談してみる…?
…いやダメだ
そもそも俺たち人間は吸血鬼と関わりを持ってはいけない
小学校で習うことだ
吸血鬼の事を見つけて黙っていたら、関わりを少しでももっていたら、その時点で人生は終わり
同じ人間たちに殺される
…こんなのきんときに話せない
きん「…悩みあんなら聞くけど」
いつもの優しいきんとき
いつもなら相談するかもしれない
でも、これは無理な話
俺だけの秘密でいなきゃいけない
…きんときが隠してくれたとしても、俺がきんときに話したことをぶるーくが聞けば、俺は”誰にも言わない”って約束を破ることになる
…そうなればもっと信用して貰えない。
きん「…別に全部話してくれなくていいよ」
「お前が話せることで、疑問点があるなら聞けばいい」
…疑問点…
そんなの全部だ…
なんで吸血鬼と人間は仲良くできないのか
人間と吸血鬼が仲良くなるにはどうすればいいのか
なぜ、人間側は吸血鬼の情報を伝えないと殺されるのか
…吸血鬼を殺さずに助ける方法はあるのか…
…たくさんだ。
…仲良くなるにはどうすればいいのか…
人間と吸血鬼って言わなければ聞ける…か…?
やん「…人と仲良くなるにはどうしたらいい…?」
きんときはびっくりした表情をうかべる
きん「お前が俺にそれを聞くの!?」
「どう考えてもきりやんの得意分野じゃん、」
やん「…俺の事を嫌ってるんだ」
「完全に拒否された。どうしたら仲良くなれるのか分からない」
きん「仲良くならないって選択肢は?」
やん「…は?」
きん「相手はきりやんの事嫌いなんでしょ?」
「わざわざその人と仲良くする理由ないと思うけど。」
まあそうだよな、
でも俺はあいつと仲良くしたい。
助けになりたい。
吸血鬼は人間の血が絶対必要。
他の人から貰っていたとしても、もし仮にその人がいなくなってしまったらあいつはどうなる…?
暴走状態になり殺されてしまう…
っ、!そんなの嫌だ…!!
絶対嫌だ、!!
きん「…んー…まあ普通に話しかけてればいいんじゃないかな、?」
「俺は元々あんまり人好きじゃないけど、きりやんにめっちゃ話しかけてもらって、初めて信用できた人だし、最初は何こいつって思ったよ笑」
「めんどくせー、話しかけてくんなよ、って笑」
やん「…そんなこと思ってたのかよ…笑」
「まあ、何となく避けられてるのは分かってたけど。」
きん「…笑」
「まあ、お前のことうざいと思ってた俺が今はお前と一緒にいるんだよ」
「…大丈夫だよきりやんは。俺がお前のこと信用したんだ」
「馬鹿正直で鬱陶しいきりやんのままでいれば大丈夫だろ」
…褒めてんのか貶してんのかなんなんだよ笑
…よし…!
やん「ありがとうきんとき」
きん「いつもの顔に戻ったな」
やん「?違う顔してた?」
きん「いつもはこーやってキモイ顔してるのに」
「今はこーやってウザイ顔してた」
そう言い、きんときは自分の顔を動かし俺の真似?をする
やん「おい!笑」
「キモイ顔とかウザイ顔とか悪口じゃねえか!笑」
俺はきんときと笑いながら学校へ向かった
そして、俺は決めた
絶対ぶるーくと仲良くするって
今度また今みたいに冷たくされても絶対さがらない。
頑張って距離を縮めるんだ。
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