第三話 気持ち
楽「みっちー、俺、多分、幽霊になっちゃったかも」
淡々と楽が言った。
ミノル「……楽、幽霊って、俺、触れるけど……」
ミノルが目を真っ赤にして、返答した。
楽「よく分からんけど、多分、みっちーはなんか親友で、特別だからじゃない?」
ミノル「……お前はいつも適当だよな」
ミノルがようやく落ち着いて、呆れ混じりで、
話しかける。
すると、
楽「じゃあ、みっちー、落ち着いたなら、
そろそろ、はなそっか」
楽がミノルから離れようと、ミノルの腕の中を、モゾモゾ動く。
ミノルが気まずそうにする。
ミノル「…ごめん……」
顔を赤くして、
ミノルが楽を抱きしめていた手を離す。
楽「急に抱きしめるのはちょっとびっくりしたよ?」
楽「俺が乙女だったら、キュンキュンしちゃったよ?どうすんの?」
楽がわあわあ文句を言う。
ミノル「……だって嬉しかったんだよ、楽がいて!」
恥ずかしいセルフを、ミノルが言い放った。
楽「いますよ、そりゃ」
楽はからかうように、ミノルに言う。
楽「てかさぁー、俺が幽霊とかどうでもいいからさぁ〜、みっちー。紙飛行機作るっつたじゃぁん。さっさと作ろうよぉ」
楽はそれが一番大事とばかりにどこから出したのか分からない、白い紙を出して喋る。
ミノル「本っ当に、お前はすぐにどうでも良くなるよな」
太陽のような、優しい笑顔で
ほっと安心したように、
あきれたように、
ミノルは紙を受け取った。
楽「やったぁー」
楽が笑顔をミノルに向ける。
ミノル「ハハッ!」
ミノルが笑う。
ミノル(なぁ楽、俺は、お前のそういう所が)
それは決して言う事は無いけれど、
言葉にする事は無いけれど、
楽、俺は、俺は
ずっとーーーー俺はーーーーー
楽、お前の事が
ミノル(好きだよ)
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