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でも親友亡くすのは悲しいよね……
か、感動✨ 凄い!紬!!
「紬!何してるの?」
突然後ろから声をかけてきたのは、仲が良い大親友の麗夷だった。
麗夷とは、小さい頃から仲良しで、この先もこの幸せが続いていくと私は思っていた。
そう、あの日までは。
私と麗夷が初めて会ったのは、私が小学校に上がってすぐの頃だった。
麗夷は、私の三つ上で、私はクラスに馴染めなかった。
そんなときに、声をかけてくれたのが麗夷だった。
麗夷は、みんなに優しくて私とは真逆の性格だった。
そこから、麗夷と話していくうちに仲良くなった。
好きな人や思い出話、世間話など沢山の会話を交わした。
遊園地やショッピングなども沢山したりしていた。
時は流れ、麗夷は小学校を卒業する歳になった。
帰りに、一緒に麗夷と帰る約束をしていたので、麗夷を待つ。
私たちは、家が近くなので登下校も一緒だ。
麗夷が来た。
私たちは、学校を出て、歩いて帰る。
でも、突然事件は起きた。
目の前から、トラックが走ってくる。
でも、普通のトラックの運転と何かがちがう。
線からはみ出してトラックは走っている。
トラックは、ブレーキもかけず、速度は増して私たちに迫ってくる。
「ドンッ」
私は、トラックと接触し、麗夷はトラックに跳ねられた。
「バンッ」
その瞬間、後ろで大きな破裂音が聞こえた。
私は、その後の記憶は曖昧だ。
ふと、目を覚ますと私は、病院にいた。
お医者さんから、右脚が骨折していて、左目はあまり見えなくなってしまったと言われた。
そんなことはどうでも良かった。
私は、とっさに、
「麗夷は、麗夷は何処にいるんですか?」
と聞いた。
お医者さんは、
「それは、麗夷さんに会ってみてはどうですか?」
と言った。
私は、麗夷は生きてるんだ。と、思っていた。
次の日、私が連れていかれたのは、火葬場だった。
私は、なんで火葬場に来たのだろう。と頭が混乱した。
「紬。見て頂戴。麗夷くんよ。」
お母さんからそんな言葉が出た。
私は、きっと、嘘を付いてるんだと、信じていた。
でも、棺に入っていたのは、麗夷だった。
「あぁぁぁ!!」
私は、泣き叫びながらその場で立ち尽くすことしか出来なかった。
どうやら、あの破裂音は麗夷の心臓が破裂した音だった。
その日から、何もかもどうでも良くなった。
いつも、麗夷の家に行っても、あるのは麗夷の写真立てだけだった。
それから私は、人と関わるのを極力避けるようになった。
私なんかを愛してくれる人って、居るのかな…
また、明日も暗い世界に私は、彷徨っている。
麗夷は、小説での人物であり、本人には関係ございません。
この話しは、ホントに私の大切な人が経験した話を描いたものです。