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身長は俺の肩あたりで少し小柄。
とても細く中性的な顔立ちの彼は、俺のからだにすっぽり入るほどだ。
午前の10時過ぎ、いつもより少し早く起きてきた彼がソファーでスマホをいじっていた俺の体の隙間に入ってきた。
寝ぼけてるのかおはようと声をかけると、
「はよ……」
と短い返事で帰ってきた。
自分の落ち着く位置を探り満足したのかまた眠りについてしまった。
たまにある事で彼の寝顔が見れるし何しろ俺が嬉しい。
数分立って目が覚めると出ていってしまった。
ほんと猫みたいな性格だ。
悲しい。
日が落ちてすっかり真っ暗になった頃彼と2人でタバコを吸いにベランダに出た。
彼は相変わらず重いショートピースを好んで吸う。
タバコを吸う時髪を耳にかける。
横顔は幼さも残っていながらも正面で見た時と違う凛々しさが見えてとても好きだった。
少し言葉を交わしながら彼とタバコを嗜む時間。
「ゲームしたい」
「やるか」
うるさい目覚ましで目が覚める。
「夢…夢? そこで?」
夢にしては現実的だった。
もっと家ではなく遊園地や花畑など普段行けないところでデートしているもんでは無いのか…。
なんにせよもっと夢の時間を楽しみたかった。
もう1回寝たい、また彼と会いたい。
もっかい寝よう。
ベットに潜り込み夢に浸ろうとした。
ピピピピピピピ
予備用の目覚ましがうるさく鳴り響く。
うるさい。
でも大学に間に合わないのは勘弁だ。
俺はイラつきながらも準備に動いた。
今日の夜も見れるといいな。
大学につきサボりやすそうな席に座る。
90分のとても長い講義。
準備を終えぼーっと夢の彼を思い出していた。
「あのー。隣いいですか?」
「え、あっ、いいですよ!…」
不意に声をかけられ顔を上げた。
まさに夢の彼にそっくりだった。
あの幼い顔、自分よりも低い背。
心惹かれたのだ。
もしかしたら正夢だったのかもしれない。