コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
前回の続きです。
日帝視点
日帝「なんでついてくるの…」
私が会社に行こうとした時、突然アメリカが着いていくと言い出した。しかも中々頑固なのだ。
日帝「プライバシーってご存知?」
アメリカ「俺人じゃないし。」
もういいや。他の人には見えないらしいし、別に実害もないだろう。…ていうかこれ他の人からみたら私の独り言だったのか…
アメリカ「にしても、君人間の方でもけっこう可愛い部類だよね、もし悪魔ならプロポーズしてたよ。」
日帝「私を悪魔にできるの…?」
アメリカ「ごく一部の悪魔ならね。」
日帝「へ〜」
そんなくだらない雑談をしているうちに会社に着いた。そろそろ彼と別れよう。会社まで付いて来られたらたまったもんじゃない。
日帝「じゃあ仕事だから、じゃあね。」
アメリカ「え?俺も行くけど?」
さも当たり前だろう、のような顔に腹が立つ。
日帝「貴方は私の背後霊か何か?」
アメリカ「何いってんの…?俺悪魔なんだけど…」
本気できょとんとしている顔に呆れる。人間とは少し感性が違うみたい。「好きにして」と言うと、彼は嬉しそうに着いてきた。
そんなこんなでオフィスに入り、仕事を始める。
ナチス「おはよ、今日も頑張ろうな。」
そう私に声を掛けてくれるのはナチス先輩だ。私の教育係だった女先輩で、滅茶苦茶頼りになる凄い人。私の憧れでもある。
ナチス「あ、昨日の資料、此処に置いておくから。」
日帝「ありがとうございます!」
忙しかった昨日、仕事を手伝ってくれたんだ。何かお礼をしなければな…
アメリカ「誰あの女」
アメリカが不機嫌そうに尋ねてくる。拗ねた子供かこいつは?
日帝「会社の先輩、凄く優秀な方だぞ。」
アメリカ「ふーん」
まだ不機嫌そうだ…後で何か甘いものでも買って機嫌を治してもらおう…
今日も私は忙しく、社内を駆け回ったり、後輩のミスをカバーしたり、上司のご機嫌取りをしたりと散々な日だ…
バタバタしていると、つい目先の事を忘れてしまう。今日提出の資料があることを咄嗟に思い出し、急いで階段を駆け上った時だった。
足を捻ってしまい、身体が前へつんのめる。せめてもの抵抗で目を瞑るも、不思議と衝撃は無い。
アメリカ「ほんとに鈍臭いなぁ」
目を開くと、アメリカが私を支えてくれていた。
日帝「あ、ありがとう…」
アメリカ「貸して、俺が持つ」
私が持っていた資料がアメリカの下へ綺麗に飛んでいく。悪魔は魔法も使えるのか。
日帝「魔法も使えるの?」
アメリカ「まぁね。基本階級が上位のヤツのほうが高度な魔法を使える。」
日帝「たしか、貴方の御父様は悪魔の王だったわね」
アメリカ「ん、そだよ。」
いけない、雑談をしている暇なんて無いんだ。急いで資料を運ばなければ。
アメリカ「資料は俺が持っとくから、案内して」
そんな事を言うアメリカに、思わず笑みが零れる。彼は本当に悪魔なのだろうか?どちらかと言うと天使みたい。
日帝「ありがとう、優しいのね。本当に悪魔?悪魔に化けた天使様だったりして。」
アメリカ「ん、あんがと。」
褒められた彼は、ちょっと嬉しそうに見えた。