私は結城甘鈴(ゆいしろかりん)。中学3年生。
今日は中学校の卒業式です。
「お嬢様、こちらへお乗り下さい」
「ええ、あ、忘れ物をしたわ。少し待っててくださる?」
「承知しました。お気をつけてお戻りください。」
忘れてた物はおかし。甘いものが大好きなの。昨日クラスメイトの皆さんに渡すお菓子を忘れてしまいました。
「ごめんなさいね、行きましょ」
「承知しました」
「この道を通るのも今日で最後かあ、」
なんて落ち込んでたけど高校もこの道を通って行くんだった。
「高校はどんな人がいるのかしら」
そうやってずっと外を眺めていたら学校に到着した。
「お嬢様お気をつけて」
「ええ、3年間どうもありがとう。またよろしくね」
「…」
「はい」
どうしたのかしら、間があったけど…。疲れてたのかしら
「ゆっくり休んでちょうだい。帰りはお友達とお店に寄って帰るの」
「お嬢様!大変危険でございます!!お迎えは私を呼んでください!」
「私ももう中学三年生よ!!そんなに心配されなくてもお家には1人で帰れます!早く帰ってなさい!」
「お嬢様…わかりました…。お気をつけて。」
「うんじゃあね」
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休んで欲しかっただけだけどちょっと強く言いすぎたかしら。回復すると嬉しいわ。
「かりんちゃーん!おはよう!」
「もなちゃん!おはようー!!」
「もう私たちも卒業だね〜3年間あっという間だったね」
「確かに、気がついたら終わっていましたわね」
「そうだかりんちゃん、式が終わったら一緒にスイーツを食べに行こう!私の知り合いがお店を開いたのよ〜!」
「スイーツ!?是非とも行きたいわ!」
「やったー!あ、もうこんな時間よ!早く教室に行こう!」
「結城さんご卒業おめでとう!」
「ありがとうございます」
「結城、おめでとう高校行ってもがんばれよ」
「はい先生。頑張ります」
「結城先輩!卒業おめでとうございます!悲しいけど先輩がいなくなっても頑張ります!」
「私も寂しいよ。頑張ってね!」
「結城さんだ」「結城先輩よ」「結城さんかわいい〜!」
色んな人から祝福の声が聞こえる。
「かりんちゃんはすごいな〜入学した時からずっと人気者だね!」
「やっぱり大企業のお嬢様は違うなあ〜」
「そんなことないよ!もなちゃんだってお嬢様じゃない!」
「この学校はお嬢様学校だから沢山いるけど1番はかりんちゃん!!」
なんて言ってる間に教室に着いた。
席に着いたと同時にチャイムが鳴った。危ない!
___________
ホームルームが終わり、みんなが私の席に来る。
「かりんちゃんおめでとう〜!」
「みんなも卒業おめでとう!昨日マカロンを作ったのよ!良かったら食べて!」
「貰っていいの〜??!ありがとう!」
「皆さんもどうぞ!」
「ありがとうー!」「素敵よね〜」「かわいい」
スイーツって可愛いよね〜
「はいみなさーん。そろそろ式が始まるので体育館に行きましょう。」
式が始まり授与がはじまる
小学校の時に経験したけどやっぱり緊張するわ。
私の番だ!
「結城甘鈴。平成〜〜_」
歩くと目の前におじいがいた。
「帰ってないじゃないの!休まなくて大丈夫なのかしら…」
なんて考えてたら式が終わった。
「みんな卒業おめでとう。もうみんなに会えなくなるのは悲しいけど高校に行っても頑張ってね。」
さようなら〜。またお会いしましょう!
本当に卒業するんだなー一瞬だったなあ
「かりんちゃん!行くよ!」
「わかった!」
街を歩いているとなにか騒ぎになっているみたい
「なにあのかっこいい人!」「俳優さん?アイドル?」「イケメン〜!素敵!」
イケメン?かっこいい人?
「かりんちゃん!みにいってみよう!」
「もなちゃん!?ちょっと待ってよ!」
目の前に現れた人。なんてかっこいいの…
スタイル、サラサラの髪、キリッとした目元、美しい唇…
「かっこいい…」
あの制服は栂安(つがやす)高校ね…少し離れたところの学校だわ。
「同じ学校にはいけないのか…悲しい…」
「かりんちゃん!!急がなきゃ!!」
ついかっこいい人に見惚れてた。
また会えるのかしら…
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