「こじまー、まだぁ?」
せーやの声がシャワールームにかすかに響く。
こじまは急いで体を拭き、濡れた髪にタオルをかけて急ぎ足で扉を開けた。
「えっ暗っ」
先程まで煌々としていた明かりは、薄暗く少し視界が悪い。
「せーやくん?」
何処にいっただろう。疑問に思い、髪を拭きながらフラフラ部屋の中を歩く。と、いっても狭い部屋だ。
隠れる場所は、ベッドかカーテンくらいだろう。
⋯さすがにクローゼットは、ないよな?
チラリとカーテンに目をやるが、足は無さそうだ。
と、なると。
「こーじぃまー」
かすれた高い声が、ピョコと現れた。
相変わらずの大きな目を、少し細め、こっちへ来てと誘う。
「せーやくん 」
「なぁ、こじま。しよ♡」
ストレートな物言いに、つい動揺してしまう。
「ぅえっえ、あ、はい、えっとあの、します!」
この顔に見つめられると⋯
⋯⋯いや、それにしても、この顔、ちょっとできあがってないか⋯?
「⋯せーやくん、なんか今日いつもと違くない?」
だだ、ノリノリなだけだろうか?
「ふふふっ、早くしたい」
手を伸ばすと、はらりと布団がはだけて白い体があらわになる。
「!!」
いきなりの裸にドキンと心臓が高鳴る。
「なあ、さっき食べたチョコな。あれ、えっちなチョコやねんで」
にっこりと笑いながら、少し息は弾んでいる。高揚しているのが、見て取れた。
「えっ、ちょ、え?!」
そう言われると、今日はやけに心臓が打つ気がする。
そーゆー事だったのか?!
「なぁあ、はよう来てぇや。こじまに触って欲しい」
はぁ、と興奮気味に息をきらせ、誘う。
珍しく余裕が無いように思えた。
「せ、せーやくん」
ドキドキと心臓がうるさい。
こんなに余裕無さげな恋人を見るのは始めてだった。
「こじまぁ、んん」
唇を合わせ、ギュッと抱きしめる。小さいけれど、しっかりした身体。
だけど、余裕が無いのは勿論こじまも同じだった。
それでも、いつもより心持ちましに思えた。
興奮はしている。
けれど、こんな状態の恋人を目の前にして、ほんの少し安堵を感じた。
「んっ、んんッぅ、ん、っ」
唇を合わせながら、耳や胸をさすると、どうしようもなく嬌声がもれた。深く唇を合わせ、声を飲み込もうとする。しかし
「んあっ、あ、ンっ!ああっ」
下着ごしにかたくなったそれに触れると、我慢できなくなり唇をふりほどいた。
「せーやくん、凄いねここ」
下着を貫通した液体で、指がぬちょ、と音を立てた。
「んんぅ!」
ビクンッと少し体が跳ね、ねだる様な視線を向けた。
嬉しい、こじまはそう思ってつい笑がこぼれてしまった。
「はぁはぁ、こじま、もっと触ってぇ、早く」
そう言い、せーやは下着からとりだしたペ●スを見せつけた。
「うわぁ⋯ 」
官能的な光景に思わず声をあげてしまった。
これは、エロすぎるぞ?せーやくん。
ちょっと涙目になってもーてるやん。息も切れてるし。
チョコすげえ⋯おれもアカン⋯。絶対チョコめっちゃ効いてる!
手を伸ばし、ゆるゆると擦り始めると、すぐにくちゅくちゅと卑猥な音が続いた。
「あンッんっ!きもち、いっ、もっと、してぇ」
ゆさゆさと腰が動き、刺激を求めている。それに応えるように、こじまも手を早めていった。
「わぁ⋯えっろ⋯」
多分いま自分の目はバキバキだと思う。だって仕方ない。
「あっあぁあッ、いくっ、こじまぁ、いくぅ!」
こんなに魅力的な恋人が、目の前で、激しく果てたのを見たのだから。
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