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Hiromu side .
理人『大夢〜〜今日、INIで飲み会するのに必要な物買いに行くから付いてきて。』
あの男性と話してから3日後。特に理人と進展もなくぼんやりと過ごした。そんな時にきたLINE。…こーやって俺を困らせるのか。
『なんで?西くんとかと行けばいいじゃん。ほら、仲良いでしょ。』
西くんの家でするのになんで俺が…?いや、まぁ…別にいいんだけど…
理人『なんで?!だって洸人は別の用事が出来た〜って言っててさ』
あぁ、成程…あたるところにはあたってた訳だ。
『仕方ない、ついていく』
理人『ありがとう』
…遅い。もう30分も過ぎてる。時間にルーズだな…
理人「わ、ごめん。待たせた??」
「そりゃーね?急いで来たんでしょ。ちょっと休みながら行く?」
理人「え、大夢に悪いよ」
「それ遅刻してきた人間が言う言葉じゃないから」
理人「すみません、言葉に甘えます。…てゆーか、大夢ちゃんとイヤーマフ着けてきてくれたんだ?」
「…え、あ、うん。もう暖かくなるからもうそろそろ着けなくなるかもとか思って。」
理人「あはは、ありがとう。どんな理由でも着けてくれてて嬉しいよ。」
イヤーマフはあげて正解だったかもなぁなんて声が少し先を歩く理人から聞こえるもんだから、表情を見られない事を良いことに俺は高揚した頬を隠したくて視線を逸らした。あぁ、恥ずかしい。
季節はもう、春になろうとしていた。
____「迅は酒豪だからね…うーん、めっちゃ飲みそうだな。まぁいいか。なんとか制御してくれるよね。」
理人「まぁ誰か奪って飲むと思うけどね、知らんけど、笑」
「…知らんけど、笑」
スーパーに着いた俺たちはそれぞれメンバーに合いそうなお酒を選んでいく。
理人「大夢はどうするの?お酒。」
「うーん、俺は…どうしよう。」
理人「大夢、ワンチャン飲まんでもいいでしょ。結構面倒だよ、酔ってたら」
「何それ、俺どんな感じなの?」
理人「…あ、まぁね色々よ」
「色々って何、笑」
言葉、濁した??気のせい?…あー、なんかこじらせてきちゃった。
理人「あー!!これ見つけた、大夢。スルメイカだよ、スルメイカ。大夢も好きでしょ?」
「ん?あー…買っていけば?」
理人「え、なんか反応うすくない!?」
頬を膨らませる彼はやっぱり恋愛対象。”恋人にならなくてもいい”、そう強がってしまったけれど。…正直、少し可愛い。
理人「…大夢?結構買ったから会計行く?」
「あ、ごめん。そっち行くね」
理人「大夢、持つよ?」
「子供扱いしないで、これくらい持てる。」
理人「もう、じゃあこっち持つよ」
そう行って手から離れた軽めの荷物を持っていった。そんな子供扱いする理人まで好きなんて本当に俺は変わってる。年下、なのに。
「「ただいま〜」」
俺と理人が着いたのは西くんの家。そこにはもう全員が揃っていた。
迅「プライベートまでりひろむしてる、笑」
将吾「…あれ、買い物。理人と大夢が行ったんだ?洸人が行くのかと思ってた」
洸人「いや、本当はその予定だったんだけどね?…はぁ、待ちくたびれた」
…待ちくたびれた?西くんは用事があったから買い物に行けないはずだったのに。
「ねぇ、西くん。待ちくたびれたってどういうこと?」
洸人「ん?笑まぁ、理人が大夢と一緒に行きたいなんていいだして」
理人「ちょ、それは言わない約束でしょ!!」
そう言って、彼は人差し指を顔の前に立てるがそれは意味が無い。
「つまり…」
理人「あー!!違う違う、別に特別な理由はなくて」
「最初から俺と買い物に行きたかったってこと?」
理人「…!!」
図星だったのか、顔を赤らめて黙り込んだ。
理人「だって、最近あんま話せんかったし」
別にグループの話はめちゃくちゃしてたでしょ…
「素直に言えばそれくらい付き合ったのに。理人、そんな俺と行きたかったんだ?」
理人「…うん」
意地悪で聞いたのに理人は悔しそうに頷いた。それにギュッと心臓を押さえつけられる。…好きな人から、そんな風に言われるなんて。
「そ、そっか…」
2人とも何か言ってしまえば墓穴を掘ってしまうと思ったのだろう。隣で話を聞くだけだったメンバー達が限界とばかりに割って入ってきた。
洸人「おーい、空気が甘いってー!!」
雄大「頼むから他所でやってくれん?」
迅「甘い!甘い!甘すぎるって!!」
甘い!!そう文句を言われ、下りはお終いとなった。飲み会も無事終わり、帰りは一人。何でも理人は匠海に聞きたいことがあったらしく、この後も西くんの家に残るらしい。…楽しかった。正直。あの理人の表情を思い出しては少し胸がキュッとしてしまう。良かった、お酒を飲んだからあまり気づかれそうじゃない。帰り支度をしている時に、理人がこっちを見ている気がしたがおそらく気のせいだろう。恋をしている間は勘違いが多いものだから。