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太中
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手前が消えた
やっと消えた
消えた
消えた
やっと
やっと
やっと
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◈
◈
『人間でもないのに』
彼奴が最後に残した言葉
彼奴だけが否定してきた其の言葉が、妙に俺の頭に響いていた
何か云い返そうとしたが、もう、其の言葉を否定してくれる奴はいないと分かった瞬間、胸が痛くて、喉に言葉がつまって、ただ、彼奴に向かって手を踠くだけ
きっと彼奴も口先だけで頭の何処かで思っていたのだろう
でも、俺は口先だけの言葉で良かった
ただそれだけで十分だった
家に帰っても、喉につっかえた言葉が残っていた
其の後、 息が上手く出来なくなって、 苦しくて苦しくて、懐にしまってあった刃物に手を伸ばした
其の手に持った鋭利な刃物を自分の首元に勢い良く突刺した
喉に外からの空気を直接を送り込んで息をした
其の内、喉に溜まった血が”コポッ”という音を立てて、口から血が溢れ出した
だんだんと視界が黒く染まり、意識にも霧がかかって、淡々と、俺は意識を手放していった
目を開けると、何処かの病室に居て、沢山の点滴が腕の中に消えていた
何故生きているかも分からないし、其の点滴が昔の奴らのを思い出させて、怖くて、点滴を勢い良く外し病室から逃げ出した
扉を開けると、皆此方を見て、怖い目で見ていた
其の目が、あまりにも恐ろしくて、今にも逃げ出したかったが、其の場に蹲ることしか出来なかった
時期に首領が来て、病室に戻された
その後、姐さんも来て、『お前は人間だ』と、優しく抱き締められながら何度も云い聞かされた
俺は其れをただ、俯いて黙って聞いているだけだった
自分は人間
何不自由も無い人間
目もふたつ、鼻がひとつ、口がひとつ、腕が二本、脚も二本、何も困ることも無い普通の人間
みんなから愛される為に生まれてきたんだと、首領に云われた
世の中では、洗脳と云われるものを俺はされ続けた
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お疲れ様でした
今日はお祭りがあるので、少しだけスマホいじれるので、今日頑張って投稿します
最後まで見て頂きありがとうございました