不真面目な恋にピリオドを____
メイストの相棒辞めるって
冬弥が言った後の話.
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「今日もいい天気だ。」
そんなことを呟きながら土砂降りの
大雨の空を見上げる .
こんな朝早くに学校に来ても
意味ないのに__
____ピコン
こんな朝に誰から…?
もしかして忘れ物、母さんか?
『今日帰りカフェ集合!!』
白石…? カフェ、謙さんか .
それにしても何故……
聞きたいことは山々だが
俺は行ってみることにした .
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「あ、冬弥 ー !」
飲みかけのジュースをテーブルに置き
笑顔で手を振る白石 .
「どうしたんだ…元メンバーなんて
呼び出して.」
そう、俺はもうvividBADSQUADの
メンバーでは無い .
「ねぇ冬弥,本当に彰人との相棒……」
少し眉を下ろして聞いてくる.
“彰人”というのは俺の中途半端な音楽でも
必死に受け入れようとしてくれた
“ 元 ”相棒だ .
「嗚呼 . その話は終わったんだ.」
「でもさ……」
彼女は何か告げようとする .
“ 冬弥…彰人のこと好きじゃん ”
「……」
白石が気づいているとは思っていなかった.
そう、俺はずっと彰人のことが好きだった.
いや、正確に言うと今でも好きだ .
「それに_____」
「辞めてくれ .」
何か告げようとした彼女を俺は止めた.
何故かって……?
これから先は聞いてはいなないような
気がしたから .
聞いたら後悔しそうだったから .
「あ、ごめん……」
俯く彼女 .
少し言いすぎてしまっただろうか……
「でも…冬弥さ、うぅん . 早くしないと
彰人、新しい相棒見つけちゃうよ……?」
「 …… .」
もし…ここで、彰人が相棒を連れてきたら
俺はその程度の相棒だったということだ .
決して彰人のことを試している訳ではない.
きっと .
多分 .
______カランカラン
お店のドアに着いているベルが鳴る .
お客さんが入ってきた証だ .
俺からは誰が入ってきたのか見えない位置に座っている .
別に誰が入ってきてもいい、、が.
少し気になって後ろを振り向く .
「 よぉ . 」
そこに居たのは元相棒と俺とは
似ているようで似つかない紺色髪の
ツリ目の女性だった .
「 あ … きと 、 や っほ~ 、、」
白石の声が 掠れているのが わかる .
何が起こっているのか分からないのだろう.
俺も同じだ .
だが ここで 動揺したらいけない .
ここで動揺したら 負けたような …
引きずっている ような 気になるから .
それにまだ 新相棒 とは 決まっていない.
そんなことを考えながら手に持っている
コーヒーに口をつけるが喉を通らない .
「そ、 その人 は ? あ、 冬弥 来てるよ…」
白石……余計なことを 言わないでくれ…
持っていたコーヒーを落としそうに
なりながら注意を払って置く .
「 あ ~ コイツ は 相棒 だよ .」
「よろしくお願いします .」
女性の声は 透き通っていて
明らかに 彰人 の 好みのタイプ だ .
それに相棒 … 嗚呼、 そうか ……
俺は こんな 女性に 負けたのか……
「あ、 相棒 … ? 何 言っ てるの ?」
「そのまま の 意味だ ろ ? 相棒 .」
あぁ … もう 目の前が 真っ暗 で
何も見えない …
涙が零れてきそうだ…悲しい想いが
限度を越し感情さえも無になってしまった.
何か音を立てると凄く目立つ予感しか
しなかった.彰人と白石が
目を合わせじっとしている横をスっと通り
外へ出ることが出来た .
ドアのベルが鳴った時にはもう数メートル
離れていところまで来れた .
もうWEEKEND GAREGE には
二度と行けなくなった .
謙さんには申し訳ないがこれで
気が吹っ切れた気がする .
いつも通りの日常に戻るだけ .
変わったと言えばお昼ご飯を食べる
相手が居なくなったくらいだ .
「 はぁ …… 」
溜息を着くと家に帰る .
もう俺はストリート音楽は必要ない .
父さんとのまた地獄のような練習が
俺を待ち構えてるだろう.
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「 ただいま …… 」
まだ春だと言うのにも関わらず
ひんやりと冷えた部屋に1人帰る.
今日は父さんが早いらしい .
すぐに目が合った .
「 父さん … 」
「なんだ . 遅かったじゃないか .」
「… 俺 … ストリートを 辞めようと
思います」
「 …… そうか . 」
これで吹っ切れた .
学校では1人で過ごし 家に帰ったら
ヴァイオリンの 練習 .
いつもに 戻った ……
それだけだ _______
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部屋に入ると いつもよりしんとしていて
暗く 狭く 感じる .
大雨が 降っているからだろう .
学校からの課題に 手をつけようと
自身の手提げカバンに手を伸ばす … と
「 ファイル …… ? 」
何のファイル なのか
ちっとも思い出せない .
ということは あまり必要ではない 紙が
入っているのだろう .
そんなことを考えながら ファイルの
中身を確認する .
「 これは ……」
ファイルの中には 思い出の 歌が
沢山 入っていた .
「 …… 」
だが , もう こんなものは 要らない .
俺は 決心して 曲が書いてある紙を
4分の1の大きさ に ちぎって 捨てた .
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「 おはよう . 」
今日も 昨日と同じ 大雨 .
朝食を用意していた母さんに挨拶をした .
「 冬弥さん , 朝ごはん出来ましたよ .」
「 ありがとう . 頂きます .」
こんがりと焼きあがった トースト に
トロトロの バターが 縫ってある .
これもまた いつもと同じ .
出かける用意をして家を出た .
コメント
7件
つ、続き!!
ちょっと彰人!? 何してくれまんねん!!! うちの可愛い冬弥を嫁が瀬田ってのに!!!(??)