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_暑苦しい夏のある日。ただの社畜、通称パノは商店街の抽選でハワイリゾートの旅行券を手に入れた!サングラスや浮き輪など、夏のお手本のような服装でそこへ向かうと、瑠璃色の海!様々な海洋生物!綺麗なお姉さん!!!
…ではなく、俺の服装とは真逆のホラー映画に出てきそうな舘だった。(は??詐欺??)と俺が固まっていると、赤黒いゴーグルをつけた男が俺の背中を押し、無理やり館の中に入れて彼が一言言った。「…よろしくね、かぁいい主様♡」
その一言を聞き、俺は多分世界で一番のアホ面をしたと思う。周りを見渡すと、頭が蝋燭やティーカップなど、いかにも…あの有名なディズニー作品に出てきそうな光景を目の当たりにした。
その中でもまだ人間らしい生物を見つけた。シンプルなロングスカートのメイド服を着用していて、何より白いヴェールで顔が隠れているのが特徴的な長身の生物だ。その人が俺とこの赤黒いゴーグルをつけた男に近付いてくると、手を挙げて軽く俺の顎を持ち上げた。
ヴェールで顔が隠れている生物: ラカバ、何故人間の方が此処に居るのですか?…彼の服装を見る限り、ここに用がある訳では…
赤黒いゴーグルの男に向かって話していた生物は声的に女性だろう、と思って彼女を見つめていると、彼女が俺の方をじっと見たあと、彼女の耳が一瞬で赤らめて俺の顎から手を離す。
ヴェールで顔が隠れている女: …えっ…あ…、コホン。
ヴェールで顔が隠れている女はそう咳払いすると、メイド服の長いスカートを軽く持ち上げて上品にお辞儀する。
ヴェールで顔が隠れている女: …申し遅れました、わたくしはラーベルと申します。この度はわたくしの知人が御無礼を…
そうラーベルと名乗った女性が言いかけると、ラカバと呼ばれていた男がヘラヘラと笑いながら馴れ馴れしく俺の頭に手を置いて答える。
ラカバ: エ〜、そんな畏まらないでくださいよラーベル〜。オレはただ面白い格好をした方が居たからちょっと話そうかなって〜。
そうヘラヘラと笑いながら彼は答える。…確かに、客観的に見るとこの独特な雰囲気の館に星のサングラスとアロハTシャツを着てくる男はさぞ面白いであろう。