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王都の混乱をよそに、サブ、みりん、萌香の三人はひたすら走っていた。
「おい、どこまで逃げんねん!」みりんが息を切らしながら叫ぶ。
「どこまででもだ!」サブは必死で足を動かす。「王都にいたらマジでヤバい!」
彼らが目の当たりにしたのは、貴族街の異変──いや、虐殺だった。
貴族の屋敷が燃え、兵士が次々と魔物へと変えられていく光景。
その中心にいたのは、フクロウを肩に乗せた少女──如月まどか。
「まどかが王国を潰す気なんは分かった……けど!」みりんは歯を食いしばる。「僕ら、どないすんの?」
萌香は震えた声で言う。
「……このまま逃げるの? それとも、戦うの?」
選択肢は三つ。
・王国側につき、まどかを討つ
・まどか側につき、王国を滅ぼす
・どちらにもつかず、生き延びるために逃げる
「オレは……」サブは拳を握りしめた。「とりあえず、安全な場所で考えよう。」
そう言って、彼は城の外へと続く裏道へと駆け出した。
***
一方その頃──。
「サブ……お前はどっちに転ぶのかな?」
まどかは広場の鐘楼の上から、王都を見下ろしていた。
その赤い瞳は、まるで獲物を狩る猛禽のように鋭い。
「まあ、どっちに転んでも……私の獲物だけどね?」
彼女の肩のフクロウが、不吉な声で鳴いた。