王都の裏道を全力で駆けるサブたち。
背後では、魔物と化した兵士たちが暴れ回り、まどかの笑い声が遠くに響いていた。
「ここまでくれば……っ、さすがに追ってこねぇだろ……!」
サブは息を切らしながら、石壁に背を預ける。
だが、すぐにその考えが甘かったと悟った。
「フクロウ……おるで。」
みりんが鋭い声で言った。
夜空を滑るように飛ぶ、一羽のフクロウ。
その目は赤く光り、まるで彼らの動きを監視しているかのようだった。
「チッ……監視かよ……!」
萌香は短剣を抜き、殺気をにじませる。
「フクロウなら、撃ち落とせば──」
サブが銃を構えた瞬間、フクロウの影が揺らめいた。
次の瞬間、目の前にまどかが現れた。
「ふふっ、さすが勇者さま。ちゃんと逃げられたね?」
彼女は楽しそうに笑いながら、サブたちを見つめる。
その手には、赤黒い魔法陣が浮かび上がっていた。
「でも、逃げるだけじゃつまらないでしょ?」
まどかの指が軽く動く。
すると、地面から黒い霧が立ち上がり、形を成し始める。
人間の形をした、魔物化した貴族たちが、次々と姿を現した。
「さあ、遊ぼうよ、勇者さま♡」
まどかの声と共に、魔物たちが一斉にサブたちへと襲いかかる──!
コメント
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わぉ✨️ヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。 面白すぎません?w 続き楽しみ!