そして私達が来たのは、一軒家だった。結果から言うと、とても良い人たちだった。
そこのお家の一人息子のヨンス君は4歳のとても明るい男の子だった。わたしとは6歳差で、にーにとは9歳差だったけど、とても仲良くやっていけて、血は繋がってないけど、本当の兄弟のようだった。新しい両親もとてもいい人で、私のために新しくランドセルを買ってくれたり、毎日美味しいご飯を食べれたり、温かいお風呂に入ったりした。初めて小学校に行ったけど、にーにが前から勉強は教えてくれてたため、学習面で困ることもなかった。毎日が幸せだった。そんな時にまた嬉しいことが1つできた。それは、私達に妹と弟ができたのだ。梅ちゃんと香君という。初めてその二人を自分の腕で抱えた時は、言い表せないほどの感動だった。
だけど、その幸せはずっとは続かなかった
「じゃぁ、私達行ってくるわね」
「留守番、よろしく頼むな」
そう言って両親が帰ってくることはなかった。二人はショッピングモールへ買い物に行っている途中で飲酒運転している車にはねられ、即死だったらしい。そして、今年受験生の兄と外の世界初心者の私、幼稚園児の弟、1歳になったばかりの双子が残された。
「にーに、どうしましょう…私…」 「菊、落ち着くある。取り敢えず二人の貯金があるからしばらく金は大丈夫あるよ」 「おれたち、はなればなれになるんだぜ?おれはそんなのいやなんだぜー!」 ヨンス君が涙目で言った。梅ちゃんと香君はまだよく理解出来てないようだ。しかし、なんとなく不穏な空気は伝わるのか、とても不安そうな顔をしている。
その後、親族の遺産争いなど、大変なことが沢山あったが、兄ががんばってくれ、私達は今も一緒に暮らすことが出来ている。これからは、下の子達には絶対に不自由させないように育てていきたい。きっと、あの二人も見守ってくれるはずだ。
コメント
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物語好きすぎます🫶🏻🫶🏻