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あの日から5日が経った。湊くんとはこの5日間会っていない。この前の喧嘩は、私が悪かったところもあったし謝りたい…。
湊くんのところに行こう。緊張するけど…。
私は湊くんの部屋の前に立ち、ドアに手をかけた。
「…失礼します。湊く……」
そこにいたのは、痩せて顔色が悪くなっている湊くんだった。
「…え?湊くん…?」
湊くんは酸素マスクをつけて目を閉じていた。
「あら…誰かしら」
「あっ!勝手に入ってすみません…!」
湊くんによく似た女の人…。
「もしかして、貴方が凪紗さん?」
「なんで私の名前を…?」
「やっぱり… 私は湊の母です。湊からよく貴方の話しを聞いてるの」
湊くんから…?
「湊、貴方のことを楽しそうに話してたの。初めて女の子の友達ができたって ずっと入院生活だから、すごく嬉しそうだった…」
湊くんのお母さんは、湊くんによく似た太陽のような笑顔で言った。
(私のことを嬉しそうに…?ずっと入院生活…?)
「あの、ずっと入院生活って…?」
「…湊は、小学2年生の頃から病気にかかってしまって ずっと入院をしてるの ここ最近は体調が良かったんだけど、5日前から急に……」
病気…。聞いてないよ、湊くん…。
5日前って、喧嘩した日…。私と一緒にいた時は元気が良かった。なら、その喧嘩のせいで…?
「私は用事があるから帰るね、 湊のことよろしくね 凪紗ちゃん、」
「…嘘でしょ…そんなの聞いてないよ湊くん…」
私は泣くのを我慢した。1番泣きたいのは湊くんだと思うから…。