コメント
10件
ほんと言葉選びがお洒落すぎる😭💖 🌸🌸の誘い方がどストライクすぎてもうやばいです…🫠💗💗
どれだけ深夜に投稿されても起きてるんだよね〜これが!!!😏😏💖 作中の時効切れって誕生日はおわったって遠回しに言ってたりする?? んまあとりあえずてんさい!すき!!😭💘💘
深夜投稿ごめんなさい…🙏🏻🙏🏻
𓏸 赤桃( 🍍🌸 )
𓏸 誕生日ネタ
𓏸 R15
🌸「おめで…….っはぁ!?」
誕生日おめでとう。
そう言い放とうと同時に視界に入った酒の量を見て思わず驚きが溢れて、濁ったおめでとうが出てしまった。
🌸「こんな大量に買ってどうすんのよ…..」
なっちゃん家の机の上には大量のお酒が設置されていた。
お馴染みの缶、お高そうな瓶、綺麗で透き通ったグラス。
🍍「一年に一回くらいは大きな迷惑かけさせてくれや。」
🍍「誕生日だぞ?」
早くも酔い潰れる宣言を喰らう。
誕生日迎えた早々に酒で死ぬとか馬鹿まっしぐら。
🌸「大量に酒買うにしても度数の強いやつばっか買う馬鹿がおるか?」
🍍「お前の目の前におんねん」
得意げに人差し指を振った後に、「俺」と言わんばかりに親指を自分に向ける。
🌸「誕生日迎える度に精神年齢下がってく人?」
🍍「あ?俺はずっと天才だろ」
口が引きつるのを感じながらなっちゃんに近づいて肩を軽く叩く。
🌸「あのな、この量の酒を一括で買うのはバカしかしないんよ」
🍍「最悪飲みきれなくてもらんに飲ませるから。」
🌸「言っとくけど俺別に酒強いわけじゃねぇからな??」
もう一度机の上をスローで見ても、やはり変わらずため息が出る。
成人男性ふたりで飲み切れるような量じゃない。
🌸「メンバー呼んでもきついだろ、これ…」
いるまとみことは酒弱いし、なっちゃん本人に関してはどうせすぐ寝るし。
ここは酒弱グループか?
🍍「こさめに飲ませようぜ」
🌸「俺のこさめを雑に扱うな」
ノリで言ったというのに軽蔑したような目で俺を見てくる。
どちらかと言えば、それは大量の酒を買いやがったなつに対して俺が使っていい目じゃないか?
🍍「イマジナリーボーイフレンド?」
🌸「イマジナリーこさちゃん」
机に置いてあったグラスを手に取って、零れないようにゆっくりと注いでいく。
🍍「でもそいつレロレロするで」
🌸「萎えた」
🍍「草」
そのグラスに反射した自分の顔が真顔すぎて、ネタにされた挙句誰にも笑われないこさめに申し訳なさが生まれる。
🌸「…ま、取り敢えず」
🌸「誕生日おめでと〜!」
ふたり同時にグラスを持ち上げゴツ…と軽くぶつける。
中に入ったワインが大きく波立って、一瞬零れかけたかと焦る。
🍍「とりまおめでたすぎる、俺。」
🍍「まじ世界一おめでたい」
まだひとくちしか飲んでないはずなのに、既に自分に酔いしれている。
そんななっちゃんのことは適当に促しておいて、普段飲めない高いワインを楽しもうと心に祈念する。
🌸「おめおめ〜」
🍍「もっと感情込めやがれ」
飛び交うツッコミを一旦放棄して、右手に持ったグラスを口元へと運ぶ。
🌸「…ん!美味しい!」
🍍「聞いてんのか?」
酒飲む機会とか滅多に無いし、てかそもそもワイン飲まないし。
思ったより甘めという新発見。
🌸「まぁ楽しくいこうや」
🍍「お前は今日脇役なんだから飲むなよ」
🌸「いいの?俺が飲まなきゃこの酒達、大量に余るよ?」
🍍「…….俺が飲んでやるよ。」
そういいグラスがほぼ天井と平行になるくらい勢いよく上を向いて飲みはじめるなっちゃん。
ごくっ…ごくっ…と、徐々に減っていくワインと動き続ける喉仏をじーっと見る。
🍍「…..っぷはぁ、゙…..」
🌸「ほんまに一気飲みしやがった…」
🍍「止められるの待ってたんだけど、」
口元を手の甲で雑に拭いとって、少し細くなった目で俺を見つめてくる。
少し雰囲気と色気あるな、なんて。
🍍「…はぁ、もう要らん。」
🌸「ちょ…..え?おわるって普通に」
向かい合って座っていたなっちゃんは、俺の横によいしょと座り直す。
と思ったら急に肩に重みと重力を感じる。
🍍「寝る。」
🌸「おいおいまじかよ…」
まさかの本人不在の誕生日会。
少しの間、夢に出かけるらしい。
🌸「さっきまでの勢い取り戻して?」
🌸「ねぇ!ふつうにまだ死ぬほど酒あるから!」
🍍「…..んん、」
俺の肩でベストポジションを探り探りと何度か頭を動かすなっちゃん。
すると急にピタリと頭の動きが止まった。
🌸「フィットしちゃったかー…」
これじゃあ完全に寝てしまう。
さいあく、目が閉じるまでなら間に合うと思ったのも束の間。
耳元ですぅすぅと小さな寝息が聞こえてくる。
🌸「…..いやいや、嘘やん」
どれだけ酒雑魚でもこんな早く寝落ちる事が存在していいのか。
ワインでこんな急に眠くなるもの?
🌸「…..はぁ、」
寝た後に無下に起こしてしまうのもあれだし、仮にもバースデーボーイだし。
一年に一回くらいは迷惑をかけさせろと願いも頼まれた立場だし。
🌸「…仕方ない、かぁ…..」
寝かせてやろうとは思ったものの、起きるまで俺の肩で寝かせているとこっちがダメになる。
ゆっくりと頭を下ろして、腰と膝裏に手を通して持ち上げる。
🍍「………」
🌸「…..ふは、」
普段シラフのときにお姫様抱っことかしたら絶対気持ち悪がられるから、案外楽しいかも。
そう思いながらも腕力に限界を感じて、ソファへと身を下ろす。
🌸「…..ふぅ、」
なっちゃんを寝たせたソファの足にもたれかかって、まだワインが入っているグラスを横に揺らす。
独りで酒を飲むってこんなにも寂しかったっけか。
🌸「…..っん、」
残したらもったいないしな、と理由を付けてワインを口へと流し込む。
🍍「…俺もワイン飲み足りねぇな?」
すると寝て聞こえなくなったはずの落ち着いた低音が後ろから聞こえてくる。
それと同時に上から降ってきた顔に覆われて、ちゅっと可愛らしい音を立てて唇に温もりが与えられる。
🌸「…っん、…ぁ…/」
寝たフリだったのかと抗議する間もなく、柔らかい舌が俺の言語を奪い取る。
🌸「…っう、ぅ…/」
🌸「ひぁ、あっ…♡//」
少し口内に残っていたワインが舌に押されて喉の奥へと流れ込み苦しい。
ここに来てようやく酒臭さに気づく。
🌸「っ、あ…っぁ、…/」
🌸「ぅ…ん…っ、…♡//」
なっちゃんの酒の匂いと俺の酒の匂いが合わさって、フルーティーな甘ったるい香りが鼻を刺激する。
🌸「…..っ、…/」
🍍「…っふ、…っははwww」
軽く絡まれた舌が解かれて、なっちゃんは俺を見て吹き出す。
🌸「っ、….笑うなよ!?//」
🍍「わりぃ…あまりにも愛おしくて…w」
その言葉は俺を馬鹿にしてるのか、それとも褒めているのかは掴めない。
🍍「重たい体わざわざ運んでくれたんにすまんな、御苦労さん」
🌸「あ゙ー、…あぁもう!?//」
善意で運んでやったというのにまさかの起きていたと事実に驚かされた挙句、おまけに舌奪われる始末。完全に嵌められた。
🍍「さすがにワイン数口飲んだだけで寝るほど弱くねーよw」
🌸「なっちゃんならワンチャンあるんかなって思ったんだよ!!」
未だに俺の顔を見る度、吐息を含んだ笑いが止まらない様子のなっちゃん。
控えめに言ってうざい。
🍍「顔あっか…テキーラでも飲んだんか?w」
🌸「…….」
ワイン少量で酔うわけが無い俺の顔が熱を帯びているようで悔しい。
もっと、酔いやすい体質だったら言い訳も効くのに。
🍍「随分と可愛らしい喘ぎ声なことで、リーダーさんよぉ。」
🌸「黙れよマジで…っ、/」
余裕しかなさそうな表情がウザい。
俺の顔が赤い原因もワインではないから、彼を今すぐ赤くするのも到底むりだから余計に負けた感じがしてウザい。
🍍「…..てか、今日泊まってくん?」
🌸「あー、」
普段の飲みはなっちゃんが酔い潰れるから介護者として泣く泣く泊まる形だったが、今回は互いに潰れていない。けど。
🌸「…..泊まる」
🍍「え?あ、…おう。」
あんな事しといて、こんな気持ちにさせといて。
誕生日おめでとうの言葉だけでこの家から出られない。出たくない。
🌸「…何その反応、嫌なの?」
🍍「いや、俺酔ってないからてっきり泊まんねぇのかと」
ふにゃりと優しい顔を俺に向け、頬をぽりぽりと掻くなっちゃん。
🌸「…逆に泊まっていいの?」
🍍「あ?俺は別にいいけど」
🌸「はー、なら意識してんの俺だけじゃん?」
キョトン顔で俺を見つめてくる。
なにも包み隠さず言わないと伝わんないんじゃん。
🌸「…俺なっちゃんと寝たい」
🍍「あ゙〜…っ、俺ん家のベット多分そんな広くないぞ?」
🌸「…ちがう、そうじゃないよ」
力の入っていない無防備な手を掴んで、指と指の間を縫う。
振りほどけないくらい強く結ばれた恋人繋ぎに、よくやくなっちゃんは顔を赤らめる。
🌸「…..軽く舌絡めただけでおわり?」
酒を飲んで酔っ払った人みたいに、俺の口からは軽率な言葉がぽんぽんと出てくる。
🍍「…俺も男なんだからさ」
🍍「そんな煽ってやっぱ無理とか効かねぇからな?」
本格的に振りほどけないくらいに強く握り返されて、ちょっと赤くなったなっちゃんの指先が見える。
🌸「一年に一回くらいは大きな迷惑かけてくれるんでしょ?」
🌸「…じゃあとことん迷惑してよ」
赤ワインみたいに綺麗で、深い色だけどどこか鮮やかな発色のなっちゃんの瞳。
その瞳は時計を映し出して、また俺の顔へと戻ってくる。
🍍「…もう時効は切れてるけどな」
かまわないと言わんばかりに頷くと、優しくソファに結ばれた手を押し付けられた。