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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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類said

類「司くん、今日は遊園地に行こうと思うのだけれど…」

司「遊園地?なんなんだそれは?」

類「アトラクションがたくさんある場所だよ。」

司「なるほど…理解した!ちなみになんて場所の遊園地だ?」

類「フェニックス・ワンダーランドだ!」

司「おぉ✨なんかすごそうな名前だな!」


そしてーーーー

類「ここだよ」

類「これは凄いな!」

?「あ、類くーん!」

?「類!」

司「ん?誰か来たぞ。」

類「えむくん、寧々!」

えむ「わーい!来てくれたんだね!…って

えええええ!?!司くん?!」

寧々「なんで…司は一年前…」

司「……えむと寧々と言ったか?初めまして。俺はーーー」

類「この司くんは…人間ではないんだ。」

寧々「…アンドロイドってこと?」

類「その通りだ。」

司「……。あの、その…」

えむ「……アンドロイドだって司くんは司くんなんだよ!」

類「えむくん…?」

えむ「本当の司くんじゃなくても…今君は司くんなんでしょ?ならそれでいいじゃん!」

寧々「そうだね。本物の司じゃなくても今は司なんだから。気にしなくていいよ。私たちも気にしてないから」

司「……ありがとう、2人とも!」

えむ「その笑った顔本当に司くんに見えるー!」

寧々「アンドロイドとは思えないね。喋り方も声もまるで司だよ。」

えむ「せっかく遊びにきてくれたんだから色々案内……したいのは山々なんだけど…あたしたちこれからちょっとお仕事が入っちゃって、行かなきゃいけないんだ…」

寧々「類、案内よろしくね。」

類「任せてくれたまえ。司くん、さぁ行こうか」

司「……あぁ!」

寧々「…類、心の傷少しは癒されたみたいだね。」

えむ「そうだね!類くんニコニコ〜だね!」

寧々「うん…!じゃあえむ、私たちも行こう」

えむ「はーい!」


そしてーーーー

司「このカップはなんだ?!回っているぞ?!」

類「これはコーヒーカップというんだよ」

司「コーヒーカップ…類!これやってみたいぞ!」

類「いいよ、じゃあ乗ろうか。」

スタッフ1「ではみなさん楽しい時間をお過ごしください!」

司「わっ!動いたぞ!」

類「そしたら、この真ん中のハンドルを回すんだ。」

司「なるほど…回すぞ!」

類「そこまで速く回さなくてもーーー」

司「おりゃぁぁあ!」

類「わぁ〜」

スタッフ2「あのっ、あそこのお客さんやばくないですか?!」

スタッフ1「わぁぁ?!お客様!ストップです!!」

司「む?」


司「ジェットコースターというものがあるらしいじゃないか!乗らないか?!」

類「もちろんいいとも!」

司「行くぞ類!」

ジェットコースター乗車…

司「ギャァァァァア?!!?」

類「おやおや、大丈夫かい司くん?」

司「見てわからんか!!」

類「あはははっ!」

ジェットコースター乗車後…

司「…アンドロイドでも…苦手なことはあるんだな…」

類「あはは…」


そしてーーーー

類「そろそろ閉園時間も近づいてきたし、最後は王道の観覧車にでも乗ろうか」

司「わかったぞ!」

観覧車内

司「綺麗だな…これが人間が作り出した世界なのだな…」

類「そうさ、人間という生き物は本当にすごいよ」

司「類も人間ではないか。」

類「フフッ、そうだね。僕も人間さ。でも、こんなにすごいことはできないよ。」

彼なら、叶えてたかもしれないけれどね。

司「俺、今日すっごく楽しかったぞ!こんな体験ができて嬉しかったぞ!」

類「それはよかった。」

司「ありがとう、類!」

類「……こちらこそ」


司(アンドロイド)said

こんなに楽しいことを出来るのが人間の世界なのだな…天馬司よ、俺はお前の代わりをしっかりと真っ当できているだろうか。

?「あぁ、もちろん。」

そうか…それなら良かった。

?「これからも、類をよろしく頼むぞ、俺。」

もちろんだとも!任せてくれ。

………

類said

類「司くん?どうしたんだい?」

司「なんでもないぞ!それより、頂上についたぞ!」

類「本当に綺麗だね…」

司「あぁ!素晴らしいな!」

類「そういえば…君に、伝えたいことが…」

司「伝えたいこと?」

類「本来なら本人に直接会って伝えたかった。でも、それは叶わなかった。」

司「す…すまん…偽物で…」

類「いや、違うよ。君は本物さ」

司「え?」

類「司くんは、司くん、君は君だ。例え別の住人だとしても、それは間違っていない。」

司「類?」

類「司くん、好きだよ。」

司「好き…?!?!」

類「あ、急にごめんよこんなこと言ってしまって驚かせてしまったよね?!」

司「…恋というやつか?」

類「…!」

そうか、君は気づいていたんだね。僕の予想を遥かに上回る。君の考えは読めないなぁ…

司「でも、お前には天馬司という大切な人が…」

類「確かに彼は大切さ、そして、僕は彼を好きになった。」

司「……」

類「でも、君のことだって好きだ。」

司「えっ?」

類「姿も声もまるで同じ、でも別なんだ。こんな考えは最低かもしれないけれど…君と天馬司のことを両方好きになった。」

司「同じなのに?」

類「僕は2人を同じとしても見てるし、別々の人間だとも見ている。僕は…自分勝手だ。こんな僕の考えだって認められなくてもいいんだ。だから、だからっ……!」

司「お前の気持ち受け取った。」

類「…司くん…」

司「きっとあいつもその考えを認めてくれるはずだ。な、そうだろう?」

?「もちろんだ!俺だって、お前のこと好きだぞ類。だから気にするな、お前の考えを俺はいつでも尊重する。そう約束しただろう?」

類「声が…」

司「そう言ってくれているんだ。2人愛したって構わない。例えそれが似た人間だったとしても、な!」

類「じゃあ…」

司「俺もお前が好きだ。勇気を出して伝えてくれてありがとう、類。」

類「っ…」

涙が出てきた。本当に僕は幸せ者なんだと改めて気づいた。ずっと孤独だった僕の光の存在。天馬司という存在に出会えた僕は本当に奇跡だ。ありがとう、司くん。

司「おい、泣くな?!大丈夫か?!?!」

類「…ありがとう、司くん。大好きだよ。」


こんな自分勝手な考えの僕を認めてくれて、ありがとう。司くん。僕はこれからも演出家として、そして、君の意思を継いで、もっと高みに登ってみせる。君が見れなかった景色を絶対にこの目で確かめてみせるよ。


司くん、大好きだよ。

Fin.

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