コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
12月6日、あと19日で迫る宿儺との決戦に向けて、呪術師たちは総力を結集し始めた。
山本麹をはじめ、伏黒恵、秤金次、乙骨憂太、九十九由基、夏油傑、歌姫、加茂憲紀、メカ丸、そしてパンダ。
各々の実力者たちが集まり、今後の戦略を練るために集まった。
彼らの力がひとつになったとき、どれほどの力を発揮できるのか、誰もがその結末を想像していた。
しかし、戦力だけでは足りない。彼らはどんな準備を整え、どんな策を講じていくのだろうか。
山本麹は深く息を吐きながら、集まったメンバーに目を通す。彼の表情には以前の冷徹さに加え、決意が滲み出ていた。
宿儺との戦いが本当に近づいてきた今、その思いはますます強くなっていた。
「戦力は揃った。だが、戦うわけにはいかない。まずは役割を整理し、完璧な状態で迎え撃つ準備をしなければならない。」
山本が言うと、伏黒恵が静かに頷いた。
「私たちの力を一つにするためには、連携が不可欠だ。各々の得意分野を活かし、無駄な力を使わないようにする。」
その言葉に、秤金次が手を振り上げて強調する。
「だが、宿儺の強さは計り知れない。油断はできんぞ。特に、あの領域展開が厄介だ。誰かがその解除役をしなければならない。」
乙骨憂太が冷静に分析を加える。
「僕の『模倣』なら、術式をコピーすることができる。領域展開を解除できれば、少しは有利になるかもしれない。」
次に話を振られたのは、九十九由基と加茂憲紀だ。二人はお互いに視線を交わしながら言葉を交わす。
「加茂、君の血を活かせる場面はどこだろうか?」と九十九由基が尋ねる。
加茂憲紀は短く答える。
「私の血脈は、直接攻撃よりも状況を有利に運ぶ術式が多い。伏黒や乙骨と連携し、局所的に力を引き出す場面で役立つだろう。」
その後、夏油傑が声を出す。
「それで、私たちが使える呪具は揃っている。あとは…歌姫が彼の隙を突けるタイミングを見つける必要がある。」
歌姫は何も言わず、ただ静かに頷く。彼女の目は鋭く、どこか冷徹さを漂わせていた。
メカ丸が無表情で口を開く。
「傀儡を使えば、一部を補強できるが、それだけでは足りない。宿儺との戦いでは、直接的な攻撃だけでは通用しないだろう。」
パンダはその意見に賛同し、笑いながら言う。
「まあ、強力な攻撃力を持つものが集まってるわけだし、ただの打撃だけじゃなく、連携で宿儺の隙を突くしかないよな。」
それぞれの言葉に、メンバーは頷きながら静かに戦闘の準備を進める。すべてが整うと、再び山本麹が言葉を発する。
「我々は個々では十分に強いが、問題は一つ、宿儺の強さだ。
領域展開、反転術式、そしてその圧倒的な戦闘力を考えれば、一度の戦いで決着をつけることが重要だ。」
「時間がない。」と山本が言う。
「残り19日、全員が最高の状態で戦えるよう、今から最大の準備をしていく。何が起こっても後悔しないよう、全力で戦おう。」
伏黒、秤、乙骨、九十九、夏油、歌姫、加茂、メカ丸、そしてパンダ。
それぞれが自分の役割を果たすべく、決戦の準備を進める。宿儺との最終決戦を前に、残された時間はあとわずかだ。
その日、すべてを懸けた戦いが繰り広げられる。それまで、誰一人として力を抜くことなく、準備を整える日々が続いていった。