攻目線
「…ん?」
仕事の帰り道。ちらっと横を向くとある1人の男の子がいた。ボロボロのズボンに身長とは合っていないボロボロの長袖を着ていた。
「ねぇ、君…」
不信にも話し掛けてしまった。無視されたらそのまま素通りしようという軽い気持ちで居た。
「…何、おじさん 」
「んぐ、、おじさん、、」
子供とは思えないほどの悪い目付きをしてきた。怒り狂いそうだったが相手は子供。いい大人を演じるように優しく声掛けをした。
「君、なんでこんなとこにいるの?」
「別に。捨てられたし。何、拾おうって言うの?言うことも聞けないやつだけど。いいなら」
気は散りそうになったがなんだか興味を湧いたので拾う事にした。礼ひとつ無かったが仕方なく家に手招きした。はぁ、いい大人って疲れるな
「いらっしゃい」
「……」
表情は話しかけた時と変わらず真顔だったが言葉は話せるし聞こえるからまあ。って所だ。というか軽く手招きしてしまったが服もベットもない。ピンチかもしれない
「…………ッ !」
ぐぅ…と男の子のお腹から音が鳴り、恥ずかしそうに男の子は顔を赤らめていた。可愛いところもあるんだな笑と思い、少し嬉しかった
「お腹空いた?なんか作ろうか」
「別に腹減ってる訳じゃない……」
腹減ってないけど腹が鳴ることって結構あるからな……と少し感心をしてしまった。だがそんな感心してる暇は無い。とりあえず服をどうにかしなきゃならないが……
「ふ、服!着替えよっか、、どれがいい、?」
「…これ」
男の子が指をさしたのは何の変哲もない黒の長袖。うわこいつ子供ぽいの選べよ……っとなったが男の子が選んだならこれを着せてやろう。と思い黒の長袖を渡した。
「……んっ、、」
その場で着替え始めたが、俺は気にしていない。振りをしている。めちゃくちゃ気にしている。
「おじさん……? 」
「お兄さんな。」
「おにいさん」
「そう」
着々と会話を繋げていけているがやっぱりなんか気まずい。気まずい気まずい!!!この状況誰か……
「おにいさんおなかすいた……」
「お腹すいた?オムライスを作ってあげようか」
「うん、、」
やっぱりお腹すいてたんだ笑。まあこんな痩せ細った体、あんまり食べて無いんだろーな。と思いながら台所に向かい、オムライスを作り始めた