「すぅ、すぅ、」
「、可愛えぇ、笑」
目の前で眠ってしまったないこを見つめ、独り言を呟く。さらさらとした桜色の髪に長い睫毛。陶器の様な透き通った肌。その全てが美しい。この美しい子が先程まで俺の下で鳴いていたのだと思うと自然に口角が上がる。
そう思った時に電話のバイブ音が鳴った。
「ん?ないこのからか、?」
ないこのズボンのポケットからスマホを取り出す、着信元を見る。
「、りうら?誰だコイツ、」
着信拒否のタップを押し、電話を切る。俺は布団から出て、階段を降りる。リビングに行き机に置いてあったスマホを手に取り、とある所に電話をかけた。
「もしもし、あにき。頼みがあるんやけど。りうらって奴調べてくれへん?俺も個人で調べてみるわ。うん、うん。、、ありがと。じゃ、またな」
ピッという音共に通話が切れる。
「ふぅー、それにしてもりうら、ね」
溜息を吐きながら先程の着信を見る。
「、俺の方でも調べるか、」
俺はコーヒーを片手にパソコンを開き、りうらという男の情報を探し始めた。
、、
「、ん”ん〜、?」
光で目が痛い、。今何時だろ。そろそろ起きないと、。
起きようと思い体勢を起こすと
「痛ぁ“ッ!?」
グキッ、という音共に腰の骨が痛む。っ、何でこんなに腰痛いんだよ!?
「って、此処何処だ?」
当たりを見渡すと見覚えのない部屋。床に脱ぎ捨てられている俺のスーツ。そして、、身体中にある大量のキスマ。
「、、っ〜〜!!//」
全部思い出した。この花屋で弟の花を買おうと思って、店の奥の部屋で茶菓子を出されて、それで、、。俺は思いつきのまま重い腰を上げ、階段を駆け降りる。
「おい、花屋!お前、よくも俺にッ!!//」
部屋の扉を乱暴に開け、花屋に向かって怒鳴る。
「あ、起きたんや。腰、大丈夫か?コーヒー飲む?」
爽やかそうに微笑み、此方にコーヒーを差し出して来る。、、。
「、、ミルク、」
「ん、ミルクな。砂糖もいる?」
「それは大丈夫」
花屋がコーヒーにミルクを入れ、此方に差し出す。くっ、本当は此奴から出されて物飲みたく無いけどッ、!喉痛いし、それに、、。目の前でほかほかと湯気をあげる美味しそうなカフェオレ。、美味しそう、、。
「、ん、」
遂に俺は我慢出来ず、そのカフェオレを一口飲んだ。まろやかなミルクと豆から出したのか香ばしいコーヒーがよく合っている。
、認めたく無いけど、美味しい、、。
「ふっ、可愛えぇ、」
目の前に座る俺の髪をさらりと触る。少し、舐めまかしい指遣いに体がはねる。
「ッ、触んなッ、!!//」
「はいはい笑、」
俺が言うと花屋は怖い怖い、と言った風におどけてみせる。本当に何なんだよ。此奴は。そう思いながら俺はカフェオレの最後の一口を啜った。
「、そういえばないこのスマホにりうら?って奴から電話来てたで」
思い出した、という風に目を見開く花屋。
「りうら!?」
思い出した、。昨日の夜はりうらとヤる約束してたんだった!!やばいッ!俺は急いで部屋に戻り、ス―ツを着る。
「そんなに急いで何処行くん?」
花屋が優雅にコ―ヒ―を啜りながら俺に質問をする。
「家帰るんだよ!!馬鹿が!!」
本当にやばい。このままじゃ、お仕置きルート一直線だ。俺は怒鳴りながらも支度を済ませ、靴を履く。
「え―、帰っちゃうん、?」
帰ると言った瞬間、コーヒーを置き残念そうな顔をする花屋。
「当たり前だろ!!じゃあなッ!!」
俺は残念そうな顔をする花屋を放って家路を急いだ。でも、俺は気付かなかった。急いだあまり、花屋の家に銃を忘れてしまっていた事を。
「、、笑綺麗な花やったなぁ。また会おうな?ないこ、」
ヤクザが去っていたドア越しにそう言って花屋は不適な笑みを浮かべ、銃をくるりと回した。
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コメント
1件
もぉこの作品本当に大好きです😭😭💕 …てか赤くんとヤる約束してるのにやばいんじゃないですか続きも楽しみにしてる‼️😭