二次創作です。
ご本人様には関係ありません。
某実況者様のお名前をお借りしています。
誤字脱字等あるかもしれませんが、
温かい目で見守ってくだされば幸いです。
尚、ご指摘等は程々に宜しくお願いします。
歪みを潜り暗い建物の中へと移動する。
「わぁ、もふもふぅ…!!」
「レウさん、不用意に触らない方がいいよ」
廊下に転がるもふもふのぬいぐるみに顔を緩めるレウさんに軽く警告をする。
飲み込まれたりするかもだしね。
そう付け加えると、プルプル震えながらそっとぬいぐるみから手を離した。
ススス…と俺の斜め後ろにピッタリとくっついて歩くレウさんに笑いが零れた。
そうしてしばらく歩いていると、この場に似つかわしくない明るい声が聞こえた。
「お客さんだわ!!」
「ホントダ、 ラピス ドウスルノ?」
「一緒に遊びましょうって誘うわ!!」
見知った人物の声を聞いてみんなが一斉に表情を明るくする…コネシマさんと俺以外。
ガチャリと扉が開かれ、少し古風なドレスを纏った青い瞳の女の子が現れた。
「ねぇ、遊びましょう?」
不思議そうな顔をするらっだぁ達を背後へ下がらせ、そっと指示を出す。
らっだぁ達は来た道を戻り、現世へと帰って行った。
「…帰っちゃった」
「さっきのお誘いは断らせてもらうよ」
「大先生とみどりくん返してくれや!!」
女の子はスッと目を細めると、部屋に向かって声をかけた。
「だって、スイ…どうするの?」
「カエラナイヨ?イマハ ラピスト アソンデルモン」
部屋から出てきたみっどおは、青緑色の猫のぬいぐるみを大事そうに両手で抱えている。
ぬいぐるみの首元には翡翠石のブローチが鈍い光を放ち、妖しく輝いていた。
あれか…ちっ、随分と面倒な場所にある…
心の中で舌打ちをしながらも笑顔は崩さなかった。駆け引きは得意分野だからね。
「みっどぉ、早く帰ろ?みんな待ってるよ」
「…ダレ?」
「気にしないで、スイ…」
虚な目がこちらを捉える。
「コンちゃんだよぉ〜」
「コン…チャン……?」
「スイッ!!こっちを見てッ!!」
一瞬釣れそうだったな…やっぱり“名前”か…
焦ったような声に確信を得る。
コネシマさんは鬱先生のいる部屋へ向かって走り出した。きっと彼なら大丈夫だろう。
先程とは打って変わって、恐ろしい形相のままみっどぉの手を引いて走り出すラピスとやら…この状況は好都合だ。
「みっどぉ〜、捕まえちゃうよー?」
「…ラピス、カンアツバン…カギヲ 、ミツケナイト」
「なに?何を言ってるのスイ!?」
「ほらほら、追いついちゃうよー?」
「レウさんも、きょーさんも捕まえたよ」
歌うように滑らかに言葉を紡ぐ。
いつものように。何も変わらず。
「あとはらっだぁとみっどぉだけ…!」
「ラダオクント…オレダケ…」
「スイッ!!待って、追いつけないわ!!もっとゆっくり走って!!スイッ!!!」
ゼェゼェと息を切らすラピスの手を振り払ったみっどぉはクスクス笑いながら逃げる。
「待ちなさいって言ってるじゃないっ!!」
ラピスがそう叫んだ途端、ブローチが鈍い光をより一層強める。
「ァグッ…ァ、アヴッ……!!」
グッとぬいぐるみを抱き締めたまま蹲るみっどぉにそっと声を投げる。
「ねぇみっどぉ、みっどぉの大好きな人ってそんなに意地悪な人だったっけ?」
「ァ…チ、ガウ……モット、ヤサシイッ」
「スイ、スイやめて…嫌、嫌っ!!」
「教えて。その人はどんな人?」
「スイッ、私を独りにしないでっ!!」
「ヤサシイ、ツヨクテ…アッタカイ ヒト……」
「やめて……お願い………」
「その人の名前、もう思い出せるよね」
「ラダオ…ラダオクンッ」
パキッ…カシャン……
ブローチが割れて床に転がる。
みっどぉはしっかりと俺の目を見ていた。
「おかえり、みっどぉ」
「コンチャ…タダイマッ…!!」
みっどぉがこちらへ歩いてくる。
ラピスは…放置でいいかな。
先程から何も言わずに宙を見つめ、すっかり放心状態の彼女を無視してここの出口を作り始める。
「許さない、許さない許さない…」
「!!」
「せっかく…せっかくお友達を手に入れたのに!!やっとひとりぼっちじゃ無くなったのにっ!!絶対に逃がさないんだからッ!!」
ラピスはヒステリックにそう叫ぶと、みどりくんを床に引きずり込んだ。
「なっ!?」
突然の出来事に対処しきれずみっどぉは沈んでしまった。
「コンタミさんっ、大丈夫ですか…っ!?」
鬱先生の手を引いてやってきたコネシマさんは俺の顔を見るなりギョッとした。
失礼だなぁ…
あー、みっどぉ連れてかれちゃった。
目の前で仲間を掠め取られた…なんだろ……
俺、今ものすっごく…
「苛ついてるかも…ふふっ」
チェシャで御座います…
なんかコネシマさん達の話すっ飛ばしてしまいました。
いつか出しますね。
まぁ、みどりくんメインですし…?
また次回お会い致しましょう。それでは。
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